毎日新聞 2012年03月23日 地方版
記者になって間もなく1年。記事の書き方も、取材を重ねながら一つずつ身につけてきた。
昨年の秋季関東地区高校野球大会の県大会。多くの球児たちを取り上げた。選手を紹介する記事も写真もなかなか思うようにはいかなかったが、多くの保護者が「一生の宝物にします」と喜んでくれた。
ある球児のお宅にお邪魔した時、新聞記事と写真がラミネート加工にして置いてあった。「知り合いが来る度に自慢してしまう。息子が頑張った証しだから。残してくれてありがとう」。うれしかった。
笛吹市の男が知人夫婦への脅迫容疑で逮捕された事件。警察発表では「夫婦に恨みを抱いて脅した」とあり、そのまま書いて上司に見せたところ、「恨みを抱いたというのは、容疑者の供述か、県警の言い分か」と指摘された。普段の事件取材では警察への取材が中心だ。容疑者を知ろうとする意識がもっと必要だった。
記事を効率よく速く書くという技術も必要。しかし、それだけでは駄目だ。新聞記事に取り上げられることが、多くの人にとって人生の一大事ということを胸に刻んだ1年だった。