◇昨秋の九州大会8強、集中力と粘り備え

 宮崎西には飛び抜けた選手はいない。05年に体育教諭として同校に赴任した児玉正剛監督(46)は「失点を最小限にして、少ない好機で得点する野球が持ち味」と語る。

 昨秋の県予選は投打がかみ合って快進撃を続け、準優勝。初出場となった九州大会では、初戦で自由ケ丘(福岡)と対戦し、勝利した。この試合では九回に追いつかれたが、ナインは冷静さを失わなかった。延長十一回に岡元泰斗選手(2年)の放った勝ち越しの三塁打が決勝点となり、ベスト8に進出。準々決勝で強豪・九州学院(熊本)に敗れるも、投手陣が相手打線を2失点に抑え、善戦した。

 創部は開校2年後の1976年。現在の部員はマネジャー5人を含め50人と県内でも有数の大所帯だ。進学校で、勉強との両立を図るため、野球部の練習時間は平日約1時間40分、休日約5時間に限定。グラウンドも狭く、練習試合が行えないなど必ずしも野球環境に恵まれているわけではない。

 しかしその分、選手には集中力があり、粘りも備えているという。

 守備の要となるのは、戸高達也投手(1年)と沓掛堅也投手(2年)の2枚看板だ。秋は県予選と九州大会の計7試合中4試合で2人が継投した。ともに右上手投げの技巧派で、球速は120キロ台半ばだが丁寧な投球で打たせて取る。チームの失策も7試合で七つと、おおむね安定している。

 打撃はチーム打率が2割4分6厘。長打力のある後藤康平選手(2年)と原田大暉選手(2年)が中心。50メートル6秒を切る俊足の岡元選手も出塁率が高く、好機を作り出す。

 冬場は打撃強化のため、重いボールを抱えて坂道を駆け上がったりグラウンドでタイヤを雑巾のように押して走ったりする体幹トレーニングや素振りに多くの時間を割いた。

 児玉監督は「全国で戦うため、冬に培った体力をこれから実戦で使えるスキル(技術)に変えていく」と意気込む。

 ◇県内屈指の進学校

 1974年、宮崎市内3番目の県立普通科高校として創立した。普通科と理数科があり、男子749人、女子506人が在学。男女共学で、校訓は「誠実 敬愛 創造」。

 県内屈指の進学校で、昨年度は281人が国公立大に合格した。付属中学も07年に開設した。

 部活動では、水泳部男子が09年度以来、県高校総体で3回連続の団体総合優勝を果たしている。また、第64回全日本学生音楽コンクール全国大会の声楽部門高校の部で1位に輝いた谷口まりやさん(3年)は、昨年のセンバツ開会式で君が代を独唱した。

 主な卒業生は、江藤拓衆院議員、松下新平参院議員、漫画家の東村アキコさん--ら。

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 ◇メンバー

守備 氏名    学年 出身中

投  戸高達郎  1  大塚

捕  原田大暉  2  生目南

一  冨田博己  2  木花

二  渡辺隆太郎 1  宮大付

三  高橋勇太  2  生目台

遊  日渡哲   1  生目

左  後藤康平  2  大淀

中  岡元泰斗  2  清武

右 ◎横上聖司  2  加納

補  西村洸星  2  生目

〃  沓掛堅也  2  清武

〃  本島大夢  1  宮大付

〃  川越勇仁  2  大塚

〃  森山貴浩  2  生目台

〃  鶴田絢也  1  檍

〃  水流圭二郎 2  三松

〃  山田翔大  2  大塚

〃  高橋諒   2  生目台

〃  川野心優  1  大淀

〃  山口拓   1  田野

部長 根井辰也(35)

監督 児玉正剛(46)

 ※◎は主将

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 ◇昨秋の戦績

【県予選】

2回戦  8-3 高城

3回戦  5-0 都農

準々決勝 3-2 都城泉ケ丘

準決勝  2-0 日章学園

決勝   1-3 都城商

【九州大会】

2回戦  5-4 自由ケ丘(福岡)

準々決勝 0-2 九州学院(熊本)

毎日新聞 2012年1月28日 地方版