健大高崎がベスト4進出--。来春のセンバツ出場校選考の重要な資料になる第64回秋季関東地区高校野球大会(関東地区高野連主催、毎日新聞社など後援)は1日、甲府市の県営小瀬球場で準々決勝2試合が行われ、健大高崎は千葉英和(千葉1位)と対戦。9安打の猛攻で7点を奪い、七回コールドで大勝利を収めた。勢いに乗る健大高崎は3日の第1試合(午前10時開始予定)で強豪・浦和学院(埼玉1位)との準決勝に臨む。
◇鮮やかな先制劇
▽準々決勝(第1試合)
千葉英和 0000000=0
健大高崎 032011×=7
(七回コールド)
鮮やかな先制劇だった。健大高崎は二回、連続四死球で1死一、二塁のチャンスに、三木敬太投手(2年)が右中間を深々と破る三塁打を放ち2点を先取した。
健大高崎の一塁側スタンドは、平日とあって応援団は150人ほど。しかし勝利をたぐり寄せる先制打に「ナイスバッティング!」と大声援がグラウンドに響き渡った。この回は犠飛でさらに1点を加え、三木投手の母富志子さん(44)は「勢いに乗ってピッチングでも頑張って」と目を細めた。
期待に応えるように三木投手は立ち上がりから変化球がさえ、相手打線を翻弄(ほんろう)した。三回までに四球を二つ与えたが、これはインコースを厳しく攻めたため。打たせてとるピッチングに徹して外野には1本も打たせず、序盤は三振と内野ゴロの山を築いた。
追加点がほしい三回裏の攻撃。先頭の竹内司選手(2年)が右前打で出塁すると、送りバントと死球で好機を広げ、2死二、三塁に。打席に立った大澤攻行選手(2年)に父文彦さん(40)は「一気に試合を決めてこい」とスタンドから声を張り上げた。
「このチャンスを絶対に無駄にできない」。フルカウントで迎えた6球目。大澤選手は思い描いていたイメージ通りに内角高めの直球を逆らわずに打ち返し、走者2人を還す中前適時打に。盛り上がるスタンドでは肩を組み合って応援歌を熱唱する姿も見られた。
五回には2死二塁で内田遼汰選手(2年)が右越え三塁打を放ち6点目。六回には二走の三木投手が盗塁を仕掛け、相手のエラーの間にホームインして7点目を挙げた。
三木投手は七回、最後の打者を見逃し三振に打ち取ると、マウンド上で「ヨッシャー」とおたけびを上げてガッツポーズを見せた。
今夏、甲子園初出場を果たして歴史を塗り替えた健大高崎。新チームも快進撃を続け、応援団はブルーのメガホンを打ち鳴らしながら「よくやった」「次もどんどん打ってくれ」と惜しみない声援を送った。
◇1本打てて気持ち楽に--健大高崎・大澤攻行選手(2年)
関東大会初戦では無安打に終わったが、準々決勝で焦りはなかった。夏以降、「練習量だけは誰にも負けない」という自負があったからだ。この日は3点リードの三回2死二、三塁で値千金の2点タイムリーを放ち勝利に貢献。「1本打てて気持ちが楽になった。準決勝ではヒットを量産してチームに貢献したい」と意気込む。
春まではベンチ入りメンバーに入っていたが、今年5月、ひざのけがで約1カ月間練習から遠ざかった。復帰後も調子が戻らず、今夏の県大会はベンチ入りを逃した。チームは創部10年で初の甲子園出場を勝ち取ったが、「選手として必ず、甲子園のグラウンドに立つ」と誓った。
全体練習が終わっても長い時は3時間以上グラウンドに残った。打撃感覚を取り戻すため、黙々とトスバッティングをこなしてきた。
その後ろ姿を見てきた青柳博文監督は「こつこつと努力してレギュラーを勝ち取った選手」と評価。準々決勝での活躍に「結果を出してくれた」と褒めたたえた。
毎日新聞 2011年11月2日 地方版