◆明治神宮野球大会第2日 ▽高校の部・準々決勝 光星学院11x―8神村学園=延長10回タイブレーク=(24日・神宮) 東北代表の光星学院は、4番・北條史也内野手(2年)がタイブレークの延長10回、大会史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、11―8で神村学園(九州代表)を下し、2回目の出場で大会初勝利を挙げた。8回に打者10人の猛攻で同点に追いつかれ延長に突入したが、4番の劇弾で両軍計23安打の乱打戦に終止符。智弁学園(近畿代表)と鳥取城北(中国代表)の勝者と26日、決勝進出をかけ戦う。

 新・坂本2世の一振りが、ドラマチックな逆転劇を生んだ。タイブレークに突入した延長10回1死満塁。1点を追って左打席に立った北條は、真ん中高めの直球をとらえると、バットを放り投げた。「いけると思った」。確かな手応えを残した打球は、神宮の秋空に高々と舞い、左翼席で弾んだ。高校通算11本目は人生初の逆転サヨナラ満塁弾。「夢みたいにうれしい」。照れ屋な主役は、はにかんだ。

 理想の選手は、OBの巨人・坂本勇人内野手(22)。動画投稿サイト「You Tube」で研究を重ねるほど憧れは強い。しかし、先に坂本2世の異名を取ったのは、昨年の東北大会で1試合3本塁打した田村龍弘(2年)だった。小学生時代にも一時期、チームメートで、オール狭山ボーイズから一緒に進学した仲間。「龍が抑えられると史也が打つ。史也が抑えられると龍が打つんです」と北條の母・ゆかりさん(46)。田村はこの日、5打数無安打。昔からの法則が大舞台で生きた。

 前チームで4番・三塁だった田村は、この秋から3番・捕手に。代わって4番を打つ北條が、この日のグランドスラムで、坂本と同じ遊撃手での“襲名”に名乗りを上げた。ネット裏で見つめた巨人・織田スカウトは「打撃の柔らかさは坂本に似ている。体に強さが出てきたら楽しみ」と、将来に期待を込めた。

 次は準決勝。「一戦一戦しっかり集中して勝っていきたい」と北條。「ヒットの延長線上にホームランがある」が信条の静かな4番打者が、チームバッティングで神宮の頂点を極める。

 ◆天久サイクル王手も 1番・天久(あめく)翔斗外野手(2年)が、二塁打が出ればサイクル安打の快記録を逃した。第1打席で中前打、2打席目で左中間へ三塁打、3打席目は右翼席にソロ本塁打を放ったが、「二塁打を意識してしまった。調子に乗りました」と、後半は打ちあぐねて反省。それでも、今秋のドラフトでヤクルトから指名された川上竜平外野手(3年)よりひと足早く神宮球場でアーチをかけ、「帰ったら川上さんに自慢します」と笑顔だった。

(2011年11月25日11時16分 スポーツ報知)