第129回九州地区高校野球大会は28日、大分市の新大分球場で決勝があり、県勢の神村学園が8-1で九州学院(熊本)に快勝し、春秋を通じて初優勝を飾った。
▽決勝
神村学園
800000000=8
100000000=1
九州学院
(神)平藪-中野
(九)大塚-浅川
▽二塁打 中野、新納、平藪2(神)太田(九)
こん身の直球で相手打者を遊ゴロに打ち取った瞬間、ナインは満面の笑みでマウンドの平藪樹一郎投手(2年)に駆け寄り抱き合った。一番乗りの弥栄翼主将(同)は「勝ちたいという気持ちが勝因」と満面の笑み。
「見たこともないこと」と山本常夫監督も驚くそれは初回に起きた。「伸び伸びやろう」とリラックスして臨んだ田中貢大選手(2年)が内野安打で出塁。続く平藪投手のヒットエンドランで勢いづいた。結局、死球を挟んで打者11人、9連続長短打の猛攻で一挙8得点。「何とか1点をという思いがつながった」と山本監督。
九州学院の強打線を封じるため、平藪投手と中野大介捕手(同)は試合前「スライダーは目が慣れてくるから、前半は見せずにいこう」と決めた。これが功を奏し、被安打6、失点1に抑え切った。
だが、山本監督は「初回の得点はあってないようなもの。二回以降、点を取れなかったのは課題です」。収穫は準々決勝の大分戦の逆転勝ちで得たチーム力。「あきらめない気持ちで一丸になれた」と弥栄主将。明治神宮野球大会では「自分たちの打ち勝つ野球を」と誓った。
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■青春譜
◇「一つの目標を達成」--平藪樹一郎投手=神村学園2年
「早く投げたくてうずうずしていた」。準決勝の別府青山戦(大分)で、チームメートの柿沢貴裕投手(2年)の好投を目の当たりにして刺激を受けた。だから決勝は持てる力をすべてぶつけた。
今夏の甲子園でもベンチ入り。そこで聖光学院(福島)の歳内宏明投手の鍛えられた下半身を見て驚いた。甲子園から戻り、自主練習に坂でのダッシュを加え、黙々と続けた成果がこの日の決勝戦にも現れた。
中盤で重心を下げても安定したフォームのまま投げられた。これが「低い球を投げれば打たれなかった」との自信につながった。中野大介捕手(2年)とのバッテリー間の信頼も深い。「絶対止めてくれる」。中野捕手も「構えたところに投げてくれるし、最少失点に抑えてくれる」と話す。
いつもは冷静なエースだが、決勝戦の後は「九州学院に勝つという一つの目標を達成できた。最高の気分です」とすがすがしい笑顔をみせた。
毎日新聞 2011年10月29日 地方版