◆春季高校野球東北大会第1日 ▽1回戦 八戸西5―0光南(5日・あづま球場) 1、2回戦各2試合が行われた。八戸西(青森)は、エース右腕の向祐貴(3年)が4安打完封&先制2ランの活躍で、5―0と光南(福島)に快勝。東北大会初勝利を飾った。第1日の大一番、盛岡大付(岩手)―東北(宮城)は盛岡大付が7―2で逆転勝利した。日大山形(山形)は背番号「10」右腕の佐藤雄介(3年)が4安打完封し、初出場の大館工(秋田)を4―0で下した。

 八戸西・向が、今大会の開幕試合でワンマンショーを演じた。エースで4番。投げては光南を4安打完封。打っては先制2ラン。投打にわたる大活躍で、3年連続5回目出場のチームに東北大会初勝利をもたらした。入学直後からベンチ入りしていた向にとって、3度目の正直。「『八戸西史上最強』のチームを見せつけようと思って挑んだ。1勝できて、うれしい」と顔をほころばせた。

 5月24日の青森県大会3位決定戦の五所川原工戦で、ノーヒットノーランを達成した向。この日も右スリークオーターから140キロ近い速球を外角にズバッと決め、大きく横に曲がるカーブ、打者の手元で鋭く落ちるスプリットで打者を翻ろうした。「3決のときほど調子は良くなかったけど、後半から打たせて取る投球ができた」7回までわずか1安打と、全くスキを与えなかった。

打撃でも好調ぶりを見せつけた。初回2死一塁、真ん中直球を完ぺきに捕らえ、あづま球場の左翼席最深部へ特大の今大会第1号を運んだ。「打った瞬間、行ったと思った。開幕試合でガチガチだったけど、あれで体が軽くなった」五所川原工戦に続く2戦連発弾で、チームを勢いづけた。

 湊中3年のとき、八戸選抜で出場したKボール全国大会で、3位に輝いた逸材。光星学院など私立校からスカウトされたが、「TV中継される夏の県大会決勝で光星、(青森)山田を倒して、甲子園に行きたい」とあえて地元の公立校を選んだ。6日の2回戦は、センバツ準Vの花巻東が相手だ。プロ注目の152キロ左腕・菊池雄星と激突する向は「負けて当然。怖がらず、全力でぶつかりたい」と目を輝かせた。

 ◆向 祐貴(むかい・ゆうき)1991年6月13日、岩手県盛岡市生まれ。17歳。幼少のころ、八戸へ移住。5歳から野球を始め、ほぼ投手一本。湊中2、3年のときに八戸選抜でKボール全国大会に出場し、3年時は全国3位。MAX140キロの直球、カーブ、スプリットを駆使する。本塁打は高校通算4本。182センチ、89キロ。右投右打。血液型A。家族は両親と姉、兄。