第90回全国高校野球選手権記念栃木大会(県高野連など主催)は16日、県内3球場で2回戦8試合が行われた。清原球場第1試合では、シード校の白鴎大足利が宇都宮に2-1で劇的なサヨナラ勝ちを収めた。また県営球場第1試合では、宇都宮清陵が6-5でシード校の鹿沼商工を降した。

 鹿沼対宇都宮白楊は両チームが1点を巡る白熱の攻防を展開し、3-1で鹿沼が勝った。シード校で今大会唯一の2回戦初登場となった栃木工は、益子芳星に七回コールド、7-0で貫禄勝ちした。17日は県内3球場で2回戦残り8試合が行われる。

 【県営球場】

 ▽第1試合(2回戦)

宇都宮清陵

  000010122=6

  101010101=5

鹿沼商工

 (宇)下谷、迫田-田村

 (鹿)福田-茂木

▽二塁打 細谷、和田(宇)加藤、片庭、茂木(鹿)

 ▽第2試合(同)

小山西

  100000211=5

  110000010=3

青藍泰斗

 (小)鈴木-清永

 (青)石塚、片柳-鈴木大

▽三塁打 篠原(小)

▽二塁打 篠原(小)鯉沼、渡辺(青)

 ▽第3試合(同)

鹿沼

  100000020=3

  100000000=1

宇都宮白楊

 (鹿)田野辺-佐山

 (宇)郷間、柏崎-森

▽二塁打 山崎、田野辺(鹿)茂木(宇)

 ◇亡父に誓う甲子園
 ○…九回表の打席に入った宇都宮清陵の渡部裕樹選手(3年)は中前打を放ち、勝ち越しの2点を挙げた。

 「絶対この試合に勝って甲子園に行く」。朝、仏壇の前で1年の5月に亡くなった父に話しかけた。幼いころ、キャッチボールに付き合ってくれた父。どうしても勝ちたかった。

 2年にはスランプを経験した。失敗に落ち込み、プレーにむらがあった。「このまま腐っていたら出番はない」。上手な選手のフォームを観察し、1日約400本ほど素振りをして備えた。「次も気を抜かずにやっていきたい」と意気込んだ。

 【清原球場】

 ▽第1試合(2回戦)

宇都宮

  001000000=1

  010000001=2

白鴎大足利

 (宇)大塚-黒須

 (白)新藤-千田

▽本塁打 新藤(白)

▽二塁打 倉井2、堺(白)

 ▽第2試合(同)

高根沢

  00000000=0

  30030001=7

佐野

 (八回コールド)

 (高)中山、手塚-片岡

 (佐)針谷、谷-荻原

▽三塁打 萩原(佐)

▽二塁打 片岡(高)針谷、山崎(佐)

 ▽第3試合(同)

益子芳星 0000000=0

栃木工  2300101=7

 (七回コールド)

 (益)後藤竜、菊地、加藤、手塚-山本

 (栃)中田-山岸

▽本塁打 大森(栃)

▽二塁打 大森、伊沢(栃)

 【栃木球場】

 ▽第1試合(2回戦)

栃木農 00000=0

小山南 2044×=10

 (五回コールド)

 (栃)川口-瀬下

 (小)内田、中村-広瀬

▽三塁打 大山(小)

 ▽第2試合(同)

足利工

  000010000=1

  30000000×=3

茂木

 (足)川岸、湯沢-星野

 (茂)大町、小林瑶-大貫拓

▽二塁打 内田(足)大町(茂)

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 ■熱球録

 ◇ひと振りにかけた12番--宇都宮白楊・佐藤拓弥選手(3年)
 2点を追う九回裏の攻撃。代打で打席に立った。何とか当てたが3回ともファウル。最後の球も思いきり振ったが、空振り。振り逃げのため、一塁めがけ全力疾走したが、実らなかった。1点を巡る息詰まる攻防戦に終止符が打たれた。

 一塁の塁上でしばらく動けなかった。「これで終わっちゃったんだ」。「大丈夫ですよ。胸を張ってください」。後輩らに支えられ、整列した。

 背番号12の控え捕手。昨秋の県大会、代打で出た1回戦の足利戦ではバットに当てることすらできなかった。それでも打って点が入った時、仲間が喜んで迎えてくれるのがうれしくて、野球を続けた。花田知晃監督もずっとベンチに入れてくれた。「お前は代打ひと振りで行け」。期待に応えようとベンチ裏でバットを振り続けた。

 最後の夏は終わった。「自分は選手としてお手本は見せられなかった。でも良い選手がいっぱいいるから自分たちを信じてやってほしい」。願いを後輩に託した。

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 ◇熱球ダイヤル◇
 0180・992・111 当日の試合実施は 午前6時に決定

毎日新聞 2008年7月17日 地方版