夏の高校野球山梨大会(県高野連など主催)は16日、甲府市の県営小瀬球場で準々決勝2試合を行った。日本航空は、四回途中から登板したエース・北野駿人投手(3年)の力投で、今春の県大会を制した東海大甲府を延長の末に2-1で破り4強入り。富士学苑は六回の集中打で甲府城西を降し、19日の準決勝に進んだ。

 【小瀬球場】

 ◇東海大、1点に泣く
 ▽第1試合(準々決勝)

日本航空

  0001000001=2

  0001000000=1

東海大甲府

 (延長十回)

 日本航空は十回、二塁打で出塁した千村が犠打で三進後、宮崎の右前打で還り勝ち越し。緊迫した投手戦を制した。東海大甲府は四回、藤林の適時打で追いついたが、救援・北野の前に沈黙。12奪三振と好投した渡辺を援護できなかった。

 ◇甲府城西、好機逃す
 ▽第2試合(同)

富士学苑

  101004001=7

  100001000=2

甲府城西

 富士学苑は六回、奥秋、浅川、平井、西村の4連打などで4点を追加。3試合連続の2けた安打で快勝した。甲府城西は六回、中西と小沢の二塁打で1点を返したが、松永の打たせて取る投球に要所を締められた。

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 ■球音

 ◇大学での頂点目標に--東海大甲府3年・長沢健弘主将
 十回表2死三塁。主戦・渡辺圭投手(2年)に歩み寄り、声を掛けた。「コースが甘くなってもいい。思いっきり腕を振れ」。捕手を務める主将は外角にミットを構えたが、直球が甘く入り、勝ち越し打を許した。

 初めて後輩の球を受けた時、「これまでに出会った中で最高の投手」と感じた。思い通りの配球に応じ、面白いように打者を抑えた。今では球を受けなくても、表情や仕草で調子が分かるまでになり、「圭を甲子園のマウンドに」と誓った。

 打撃でも援護するため、1日1000回の素振りを課した。深夜まで練習に打ち込み、県内の誰よりも鍛えた自負があった。

 全幅の信頼を寄せる後輩は、サインに首を振ることはなかった。この日も3試合連続の2けた三振を奪い、3安打に封じた。「これほど野球が楽しかったことはなかった。圭と大学でもバッテリーを組んで頂点に立ちたい」。泣きじゃくりながら次の目標を語った。

毎日新聞 2008年7月17日 地方版