宝塚歌劇95周年となった平成21年。新春を飾る阪急電鉄の初詣でポスターのモデルで微笑んでいるのは、星組の麻央侑希。「選ばれたときは“エッ!? 私でいいんですか”って、びっくりしました。昨年末から舞台のお稽古(けいこ)があったので、お正月は初めて実家へ帰らず、宝塚で過ごしたんです。(ポスターのはってある)電車に乗ったときは下を向いています」と初々しい。
横浜市出身。父方の祖父は元プロ野球選手の広岡達朗さん。4歳からクラシックバレエや器械体操を習い、学校では陸上部でハードルが専門の活発な少女だった。背がスクスク伸び、高校になって始めたジャズダンス教室の先生に宝塚を薦められ、舞台を見たのが宝塚との出合いだった。
「『長崎しぐれ坂』(星組)だったんですが、男役さんのオーラに圧倒されました。それからDVDなどをいっぱい見て、『ミー&マイ・ガール』や『エリザベート』に魅せられ、音楽学校を受験したんです」
平成20年入団。「ミー&マイ・ガール」で初舞台を踏み、星組に配属。「スカーレット・ピンパーネル」と「ブエノスアイレスの風」に出演。175センチの長身とキュートな小顔は舞台映えして目をひき、“100周年のホープ”としての期待は大きい。
今年は2月6日初日の宝塚大劇場公演「My dear NewOrleans」「ア ビヤント」からスタートする。
「ショーのある2本立ての公演は初めてで楽しみなんです。昨年はいろんな経験をさせていただいて、責任感が芽生えてきましたが、まだまだ必死の段階。歌もダンスもお芝居も大好きなので、何でも真っすぐな気持ちで取り組みたい。自分自身に限界を決めずにチャレンジして、身長を生かして表現できる男役が目標です」