今秋の全道大会覇者・鵡川(北海道地区代表)が日本文理(北信越地区代表=新潟)を11―6で破り、準々決勝進出を決めた。3点を先制された直後の2回に森泰一主将(2年)の左翼2ランで反撃ののろしを上げ、先発全員の18安打、11得点は同大会の道勢最多得点となった。鵡川は17日第2試合(11時開始)で国士舘(東京地区代表)と対戦。道勢として05年の駒大苫小牧以来3年ぶりの4強入りを目指す。
主将のひと振りが打線に火をつけた。3安打に3失策で3点を先制された直後の2回裏無死一塁。森が1ボールからの2球目、真ん中に入ってきたカーブを左翼スタンド中段に叩き込んだ。本塁打を確認後も全力疾走のスピードを緩めることなく1メートル76、103キロの体を揺らして生還した森は「風のうわさで変化球投手と聞いてカーブを張っていた。打線のいいきっかけになってよかった」としてやったりの表情。打者10人での5点で一挙に逆転。3イニングで10点を奪い、日本文理を突き放した。
特別な対策は立てなかったが、チーム打率・310をマークした全道大会後もシーズン中と変わらぬ全選手1日1000スイング目標の打撃練習を継続してきた。秋が深まり屋外での練習時間は短くなった。しかし、ティー打撃主体の室内練習場での夜間自主練習では、通常の重さ約1キロのバットと3キロ余りの鉄バットを15球ずつ交互に使って振り込む選手もいた。地道に続けた取り組みも大舞台で結果を生んだ。
4回に左翼ソロを放った4番柳田恭平(2年)は「神宮で1本打ちたかった。本番でこれぐらい打つのが鵡川」と話した。終わってみれば先発全員の18安打で神宮大会道勢史上最多の11得点と全国舞台で打線の力を実証。日本文理先発・伊藤直輝(2年)は「カーブでかわそうと思ったが甘かった」と脱帽した。
打線爆発の半面、慣れない人工芝に緊張感が重なり3失策がすべて失点につながっただけに「きょうはそれなりに反省してもらわないと」と佐藤茂富監督(68)は守備面での奮起を促した。「楽しくなってきた。1試合1試合大切に戦いたい」と森主将。この1勝で満足できない。さらなる高みを目指し、次戦も真っ向勝負を挑む。