◆明治神宮野球大会第1日 ▽1回戦 鵡川11―6日本文理(15日・神宮) 本道代表の鵡川が、11―6で北信越王者の日本文理(新潟)を退け2回戦に進出した。3点を追う2回、5番・森泰一主将(2年)の左中間2ランが反撃ののろし。4回には4番・柳田恭平(2年)の左翼ソロも飛び出すなど、シシャモ打線が先発全員の18安打で鮮やかに逆転勝利を飾った。2回戦は17日、全国4強の座をかけて国士舘(東京)と対戦する。
主将の一撃が試合の流れを変えた。3点を追う2回無死一塁、5番・森が甘く入ったカーブをとらえると、打球は左中間最深部に突き刺さった。「前の打者に変化球が多かったので、狙っていた」ダイヤモンドをダッシュで駆け抜ける全力疾走野球を実践すると、ベンチでようやく息をついた。この本塁打が反撃ののろしとなり、8番・岩谷が左前同点打、2番・宮本の三塁前への適時内野安打で勝ち越した。
最悪の立ち上がりだった。2回に3失策から3点を献上。ミスで先手を許し、佐藤茂富監督(68)が「オレはもう(試合を)やめるぞ!!」と激怒。その言葉に目覚めた。森主将は「点を許したのは自分も絡んでのこと。西藤に申し訳なかった」とエースを気遣い、逆転劇を振り返った。
美声も勝利をアシストした。緊張感漂う試合前の控室。佐藤監督の指名で山田順也(2年)が、ゆずの名曲「栄光の架橋」を独唱。秋季全道決勝以来の“儀式”が緊張感をほぐし、これまでの過酷な練習を思い出させた。
「あの歌でリラックスできた」と4番・柳田は4回に左翼ソロを放ちダメ押し。シシャモ打線は先発全員18安打11得点で北信越王者を圧倒した。
これで鵡川は02年のセンバツ初出場以来、全国大会の初戦は4戦4勝。それでも、佐藤監督は手綱を緩めない。「6回以降は負け試合。反省が身にしみているはずだ」次は国士舘戦。どこが相手でも迷わずに勝ち進めばいい。
◆濃霧で飛行機遅延 応援団100人ハイライト見られず
○…約100人の鵡川高校応援団がとんだハプニングに見舞われた。試合当日、午前7時半発の航空機で東京入りするはずだったが、濃霧のため遅延。1時間45分遅れで新千歳空港を飛び立ったものの、神宮球場に到着したころには試合は6回表だった。元PTA会長の伊東範充さん(59)=会社役員=は「いいところを見ることができなかった…。でも勝ったからよし」と2回戦の奮闘に期待していた。