◆高校野球秋季東北大会第2日 ▽2回戦 鶴岡東0―1一関学院(11日・名取市民球場) 今春、希望枠でセンバツ出場の一関学院(岩手)は先発した右腕・飯田翔(2年)が鶴岡東(山形)打線を2安打10奪三振に抑え、完封。1―0で競り勝った。
「よっしゃ!」試合終了の瞬間、一関学院の背番号「1」飯田は、両手を空に突き上げた。鶴岡東打線にまったくチャンスを与えず、9回を零封。最終回、6番・榎本大輝(1年)のスクイズで奪った唯一の得点で、初戦を突破した。沼田尚志監督は「飯田がよく踏ん張ってくれた」と絶賛。公式戦2度目のシャットアウトを達成した飯田は、「自分の力を出し切れば負けない。全力でぶつかった結果」と胸を張った。
完ぺきな投球だった。一関地区予選中、自打球を当てた左足親指の痛みも完治、立ち上がりから全開。カーブと直球でカウントを稼ぎ、「腕が振れていたので、いい感じで空振りを取れた」というチェンジアップで10K。許した安打は初回と5回の単打2本だけで、三塁さえ踏ませなかった。
悔しさをバネにした。今春、希望枠でセンバツに出場し、飯田は背番号11をつけて同級生の阿部航、菊地翔太とともにメンバー入り。しかし、“3本柱”のうち、飯田だけ登板機会がなかった。「(飯田は)あれから人一倍がんばった」と指揮官。今夏、エースナンバーを奪取。今大会直前にも、10日間で15キロ以上走り込むなど、徹底的に自分を追い込んだ。来年からセンバツの希望枠は廃止されるが、飯田は「今度は自分がチームをセンバツに連れて行って、そして甲子園で投げたい」自力で2年連続出場を引き寄せる。
◆飯田 翔(いいだ・しょう)1991年12月28日、宮城県塩釜市生まれ。17歳。小2のとき、塩釜ドラゴンズで捕手として野球を始める。塩釜中央シニアで投手に転向。中学2年で東北選抜。今春のセンバツはベンチ入りも登板なし。MAX137キロの直球とカーブ、スライダー、チェンジアップが持ち球。家族は母と姉。176センチ、70キロ。血液型A。