秋季高校野球宮城県大会3位決定戦
(24日、名取スポーツパーク愛島)東陵が3位決定戦で仙台三を12-8で下し、10年ぶり4度目の秋季東北大会(10月10日開幕、宮城)出場を決めた。背番号1の高山竜一投手(2年)が、5-3で迎えた三回一死から2番手で途中登板。相手に傾きかけたムードを断ち切り、打っても6打数4安打の大当たりで勝利に貢献した。
最後の打者から空振り三振を奪った高山は、うれしさのあまりジャンプしてガッツポーズ。1メートル70、80キロの肉体が、ゴムまりのように弾んだ。
「監督を東北大会に連れて行こうと思っていました。よかったです」
東陵が利府、仙台育英に次ぐ第3代表として、1998(平成10)年以来10年ぶり4度目の秋季東北大会出場だ。勝敗の分かれ目は投手交代。「1番・左翼」でスタメン出場した高山は、5-3と追い上げられた直後の三回一死一、二塁で、2番手として途中登板した。
直後に対戦した打者を投ゴロ併殺打。その後、6回2/3を投げて7安打5失点を喫しながら、終了までマウンドに立ち続けた。打たれた分は自分のバットでカバーするとばかり、6打数4安打と気を吐いた。打線は先発全員の18安打12得点だ。
前日(23日)の準決勝で仙台育英に逆転負け。高橋洋一監督は試合後のミーティングで「君たちは強いんだ」と選手に自信を抱かせた。9月19日開幕の大会期間中は、宮城最北端の気仙沼市から遠征。調整練習は各校を転々と渡り歩くジプシー生活。そのハンデがチームをたくましくした。
高山は初戦の泉松陵戦以来、今大会2試合目の登板。試合前は疲労性の右ひじ痛を抱えながら、先発を志願していた。背番号10の左腕、伊藤千寿投手(1年)が連日の先発登板。高山は「1年生がずっと頑張っていましたから、最後は自分の力で勝ちたかったです」と名乗りを上げていた。実際はリリーフだったが、立派な救世主だ。
仙台市出身で、現在は気仙沼市内の寮住まい。選手と寝食を共にしている高橋監督は、東陵が最後に甲子園出場した1988(昭和63)年夏のエース。高山は昨年秋、高橋監督から「おれの次に甲子園で投げるのはおまえだ」と“後継者”に指名された。その約束を果たすため、東北大会では万全の状態で先発マウンドに立つつもりだ。(山口泰弘)
とうりょう)
1983(昭和58)年創立。普通科のみの私立共学校で生徒数は349人(うち女子51人)。野球部創部も83年で部員数は50人。88年、夏の甲子園に出場(春はなし)。今夏の宮城大会は4回戦敗退。所在地は気仙沼市字大峠山1の1。畠山博明校長。