◆秋季高校野球山形県大会 ▽準決勝 酒田工3―4寒河江工(27日・山形蔵王タカスタ) 準決勝が行われた。寒河江工が酒田工との工業校対決を、4―3で制して秋の東北大会初出場を決めた。今年夏の甲子園出場の酒田南も、鶴岡東を4―1で振り切って2年連続7度目の東北大会出場。28日は決勝戦と、東北大会出場の残り1校を決める3位決定戦が行われる。

 落ち着いて難関を突破した。9回裏2死二塁。寒河江工の2番手・太田達人(1年)は、一打同点のピンチにも冷静そのもの。一塁側ベンチの吉川文夫監督(41)のほうが、「倒れちゃいますよ」と舞い上がっていた。最後は得意のカーブで遊ゴロに仕留めて、センバツにつながる東北大会切符を手に入れた。「寒河江工の名前を知らない人に知ってもらえる。よかった」と大きく笑った。

 阿部悠佑(1年)が、8回途中まで1失点と好投し勝利につながった。「守りのミスは出るとは思った…。(勝因は)阿部につきる。よく投げた」と指揮官も1か月ぶりに登板したサウスポーを絶賛した。

 春の県大会途中の4月に、2年生部員5人の不祥事で1か月の対外試合禁止。チームは揺れたが、「悪いことをした人を責めずに支え合うんだ」と吉川監督は一体感を強めた。新チーム結成後は、8月上旬に1週間の埼玉遠征で15連戦。埼玉・春日部共栄をはじめ、全国区の強豪と対戦。特に打力向上は著しく、「いろんな投手と対戦して自信がついた」と県大会3試合とも3安打の山口も、その効果を実感した。

 新チーム結成後に、51試合の実戦経験が実って悲願を達成。自慢の打力が3試合41安打と爆発した。「最後は打てないと勝てない。東北大会では140キロ級の投手がいるんだから」と指揮官。28日の決勝では、吉川監督が采配して7連敗中の酒田南を倒して、手に入れた強さの実感を確信に変えたい。