◆秋季高校野球宮城県大会 ▽準々決勝 築館3―8利府(21日、仙台市民) 準々決勝が行われ、4強が出そろった。初の東北大会出場を目指す利府は、2番手で登板した高橋拳嗣(2年)の好投と、代打・湯村拓(2年)の逆転適時打など控え選手の活躍で快勝。仙台三は粘る松山を振り切って17年ぶりの4強入り。仙台育英、東陵の私立勢も勝ち進んだ。準決勝は23日に愛島球場で行われる。
背番号10のサウスポーと、背番号15の代打男。ベンチスタートの脇役がきっちり仕事をこなし、利府が2年連続4強入りを決めた。
3回裏、築館に2点を勝ち越されてなお1死満塁。「これ以上の失点は重い」と判断した小原仁史監督(44)は、エース・塚本峻大(2年)をあきらめ、高橋拳をマウンドに送った。予定より3イニングも早い継投。だが、「地区予選から、走者のいる場面での出番が多かった」という高橋拳は、度胸満点のマウンドさばき。2者連続三振で最大のピンチを切り抜けた。
「相手の流れを切れば、味方が点を取ってくれる」高橋拳の願い通り、直後の4回に利府打線が爆発した。1点を返し、さらに1死満塁。ここでも「早い回だったが、勝負をかけた」という小原采配が当たった。
「絶対に走者を返そうと思った」気合満々の代打・湯村が、中前に逆転タイムリー。主将の遠藤聖拓(2年)が中越え3点三塁打で続き、勝負を決める6点をもぎ取ると、その後は高橋拳が9回まで無失点投球で逃げ切った。
近年は安定した成績を残している公立の雄も、秋の東北大会は未経験。昨年は準決勝と3位決定戦で連敗して出場を逃した。念願の東北大会キップはもちろん、ナインはもう1ランク上の目標を立てている。「県で優勝して、東北大会に行きたい」と湯村。春、夏、秋を通じて初の頂点をつかみ、堂々と次のステージに駆け上がる。