◆秋季高校野球福島県大会 ▽準々決勝 田島2―0白河(20日、信夫ケ丘球場) 田島が創部62年目で初の4強入りを決めた。先発左腕・室井大智(2年)が白河打線を4安打完封。2回に室井拓磨(2年)の先制打などで挙げた2点を、最後まで守り切り、2―0の快勝だ。福島商は5回に安藤誓士(2年)が2点適時打を放ち、4―1で小高工に逆転勝ち。聖光学院と日大東北も21日の準決勝へコマを進めた。
田島の快進撃が止まらない。15日の白河実戦に続き、この日もエース左腕・室井大の好投で、強敵・白河に快勝。かつての弱小校が、1947年の創部以来初の東北大会進出に王手をかけた。ナインは快挙に笑顔をはじけさせ、地元・南会津町から駆けつけた総勢100人近い応援団もスタンドで大騒ぎ。菅家圭太主将(2年)は「みんなで点を取って守り勝った。最高」と胸を張った。
苦い教訓が、大躍進につながった。先月30日の会津支部予選準決勝。室井大が打ち込まれ、5―6で会津に敗れた。「直球とスライダーだけで、投球が単調になってしまった。もっと緩い球を使わなければ」これまであまり投げなかったカーブを増やす決断をした。直球は120キロながら、カーブで緩急をつける投球がさえ今大会3試合で2完封、計28イニングで失点1と効果てきめんだ。バックも堅い守備でエースを支え「守りでリズムをつくる」田島野球は格段にレベルアップ。本田朋亮監督(34)は「あの敗戦から見違えるように強くなった」と選手たちの成長を認めた。
田島の勢いは、運も呼び込んだ。2回、7番・室井拓の右前適時打で先制し、なお2死二塁。「一瞬ためらったけど、サインが出てたので…」9番・渡部直樹(2年)がカウント0―3となったところで、二走・室井拓が三盗を敢行。相手捕手の悪送球を誘い、そのまま本塁へ生還した。実は「待て」の指示を勘違いしていたのだ。指揮官は「勝つときは運も味方するのかなぁ」と苦笑いだった。
夢の東北大会まで、あと1勝。菅家主将は「新チーム結成時から東北大会出場を目標にしてきた。行けると思う」と自信をみなぎらせた。