◆秋季東北地区高校野球・福島大会第2日 ▽1回戦 喜多方工1―8日大東北=8回コールド=(14日・開成山) 福島では1回戦8試合が行われ、夏の大会で17年ぶりの初戦敗退を喫し、新チームで出直しを図る日大東北は、生田目翔―小水崇正(ともに2年)の継投と無失策の堅い守りで喜多方工に8回コールド勝ちした。
屈辱の敗戦から2か月。日大東北がコールド勝ちで復活への第一歩を踏み出した。夏は小高工に敗れ、17年ぶりに初戦(2回戦)で姿を消した強豪。「一発勝負は、やっぱりディフェンス」と増田克史監督(54)。守備力重視で新チームを立ち上げた指揮官のもと、無失策の完ぺきな守りと、好機にたたみかける集中打で喜多方工を一蹴した。
ベンチ入り20人中11人が夏の経験者。新主将に選ばれた捕手の高田慎太郎(2年)は、チームを立て直すために「グラウンドでは歩かない」「相手に背中を向けて返事をしない」「腹から声を出す」などの「決めごと」を全員に徹底した。「野球をやる以前のことから始めた」と高田。基本に立ち返ったナインは地区予選から公式戦5試合で計4失点とスキのないチームに成長している。
MAX140キロの生田目と、長身サブマリンの小水の1失点リレーにも、増田監督は「生田目は単調になった。小水ももっとテンポよく放れるはず」と厳しい採点。4番でノーヒットに終わった高田も「自分を含めて全体的にフライが多かった」と反省を忘れない。出直しの秋。最後までスキを見せずに頂点まで駆け上がる。
攻めても再三の好機を逃しながら迎えた8回1死一、三塁。「バントもエンドランも決まらないので、動くのはやめた」という関川博巳監督(54)の強攻策に、5番を打つ遠藤がフルスイングで応えた。「甘いまっすぐがきたので、振ったら飛んでいった」という会心の一撃は、左中間を深々と破る2点三塁打。待望の先取点で勢いに乗った打線は、この回さらに2点を加え、勝負を決めた。
スタンドで2回戦の相手・日大東北ナインが見つめる中での快勝。「私立に行こうと思ったこともあったけど、地元の仲間とやりたくて」公立での高校野球生活を選んだ遠藤は、私立の強いところと早くやりたかった。明日が楽しみ」と、堂々の大物食い宣言だ。サッカー部は全国大会に4度出場している強豪だが、野球部は夏の4強(90年、92年)が最高成績。それでも「チームワークは福島一です」と胸を張るエース。目標は初の東北大会進出だ。