<秋季北海道高校野球・地区予選:駒大岩見沢17-0奈井江商>◇9日◇砂川市営
55年ぶりの4季連続甲子園出場へ向けてニューヒグマが大勝発進した。空知地区の開幕カード、駒大岩見沢は大量16安打を放ち、奈井江商を17-0の5回コールドで撃破した。夏の甲子園を経験した選手は4人(控え)だけと「総入れ替え」でのスタートもものともしなかった。3年生たちとは違う独自のカラーを求めて、ナインは戦いながら成長を続けていく。
2回と5回に打者11人を送るビッグイニング。駒大岩見沢の打線は、世代が代わっても迫力いっぱいだった。2回は4安打、5回は5安打。それぞれに敵失や四死球をもらったが、次につなげる野球を全員でやり遂げた。3安打(2長打)5打点と活躍した3番浅田峻三塁手(2年)は「ここまで自分たちの野球ができたことは、練習試合でもなかった」と喜んだ。
夏の甲子園は2勝を挙げ16強入り。スタメン全員が3年生のチームだったが、周囲は新チームにも同じような期待を寄せる。プレッシャーは大きかった。エース小川貴寛(2年)は「甲子園よりもはるかに緊張した。(甲子園を経験した)僕らが引っ張らなきゃならない立場だから。最初は腕が全然振れなかった」と話した。
道内で最も遅い新チームづくりが始まってから、ナインの心には不安が絶えなかった。打撃力、守備力、どれを見ても3年生チームには遠く及ばない。チームは何度も何度もミーティングを重ねた。その中で出た答えは「3年生たちよりうまくならないとという考えを捨て、自分たちのスタイルでやっていこう」(米田雅人主将=2年)だった。
始めたことは私生活からの見直しだ。校舎、寮、地域周辺のゴミ拾いや掃除を3班に手分けして行った。ゴミ拾いには「運を拾う」というゲンかつぎの意味も込めた。「練習態度が締まっていない日などは、話し合ってすぐゴミ拾いをやりました」と米田主将。3年生とは違う自分たちのスタイルは、野球ではまだ確立できていない。だが、野球以外の部分から始めた。
「夏と違って長打が出ないチームだったが、今日は出ましたね」。高橋真次監督(34)も成長を感じたようだ。失策もなし。浅田は「4季連続(甲子園)に最高のスタートを切れた。次もこれに続いていく」と意気込んだ。高橋監督も「まだ成長段階。試合の中で1つ1つ、つくっていく」と宣言した。
[2008年9月10日10時17分 紙面から]