◆秋季高校野球 宮城中部地区予選 ▽敗者復活トーナメントA組決勝 仙台育英5―3聖和学園(6日・広瀬球場) 敗者復活トーナメントA組決勝で、仙台育英が5―3で聖和学園を下し、県大会出場を決めた。先発後に一塁を守っていたエース右腕の穂積優輝(2年)が最終回のピンチに再登板すると、左翼手の井筒大貴(2年)が最後の飛球をフェンスに激突しながら好捕し、逃げ切った。A組決勝では東北が15―1の5回コールドで泉松陵を一蹴した。
5―3で迎えた9回。育英の左腕・木村謙吾(1年)が1死二塁のピンチを迎えると、8回から一塁の守備についていた穂積が再登板。負ければ、県大会出場が消える一戦。最後はやはり、エースの右腕に託された。
1人目を三振に取った穂積だが、続く聖和の1番・高橋達の打球は左翼への大飛球。育英の左翼手・井筒は背走してフェンスに直撃しながら好捕、白球は離さなかった。唇と右目尻に裂傷を負ったが、駆け足で戻った井筒。「フェンスは気にならなかった。大丈夫です」と胸を張った。
苦しんで勝ち取った県大会だ。甲子園から帰って3回戦から登場、いきなりライバルの東北に0―4と敗れた。敗者復活戦に回ったが、甲子園で熱投を見せた穂積と木村は、本調子にはほど遠かった。
「甲子園投手」となり、心にスキが生まれたのか。佐々木順一朗監督(48)は、2人に厳しく接し、奮起を促した。控え捕手の井上信志(1年)と若山大樹(2年)を内野で起用するなど試行錯誤も重ね、全員野球の原点に立ち返らせた。
穂積は「野球は1人でやるものじゃない。みんが助けてくれる」と原点回帰。木村も「いい気になってたのかも。不調を乗り越えていきたい」と自分を取り戻した。指揮官は「(井筒の)ああいうプレーで意気に感じてほしい。大きかったんじゃないですか」と納得顔だ。
19日に始まる県大会。穂積が「開幕まで時間がある。しっかり自分を考え直す」と言えば、木村も「変わった姿を見せたい」とキッパリ。必勝リレーが県大会を前に復活した。