◆秋季高校野球 札幌支部予選 ▽Cブロック1回戦 札幌日大6―7札幌藻岩(2日・千歳市民) 道内10支部のトップを切って札幌支部が開幕。札幌藻岩は、7―6で強豪・札幌日大に大逆転勝ち。0―6から4点を返し、8回1死満塁で、途中出場の7番・八木橋涼(1年)が走者一掃の右中間三塁打を決めた。札幌稲雲は4回、相馬裕(2年)の2ランスクイズなどで3点を挙げ、自ら1失点の好投で完投。石狩南は2番・船橋良太(2年)が4安打2打点の活躍で札幌開成に快勝し、札幌丘珠は12長短打で北星学園大付に一方勝ち。

 仲間を信じ、右打席に立った。0―6から4点を返し、なおも8回1死満塁。八木橋が外角直球を右中間にはじき返す。打球がフェンス際を転々とする間に走者が次々に生還。逆転の一打で三塁ベースに滑り込むと、両拳を握りしめ、ありったけの歓喜の声をはき出した。「うれしいです。打撃には自信があったし、出番がきて欲しいと思っていた」途中出場した1年生は緊張から解放され、笑顔を取り戻した。

 川村英生監督(43)も「ラッキーボーイ。とにかく1点とるぞと送り出しました」。6回に4選手を一気に交代させたさい配が的中した。

 全員野球で劣勢をはねのけた。6点差を背負ってもベンチ内では「試合は終わっていない」と吉田圭佑主将(2年)がゲキを飛ばした。ナインはその声に励まされ、切れそうな集中の糸を何とかつなぎとめた。新チーム結成後、選手間ミーティングを毎日、重ねた。「仲間を信頼して後ろの打者につなぐこと。勝負所で逆方向への打撃など」(吉田主将)を確認。逆転勝利につながった。

 04年秋には、初出場の公立校ながら全道決勝まで進出し、旋風を巻き起こした。決勝で駒大苫小牧に敗れたものの、センバツ21世紀枠候補にも選出された。4年前の決勝で先発した高島和也投手(帝京平成大3年)の弟・航平(2年)が新チームのエースだ。ネット裏で兄の熱投を目に焼き付け、「僕も同じ高校で同じように活躍したい」と札幌藻岩への進学を決めた。

 この日は初戦の緊張からか序盤に6失点。だが、「7回に2点を取って、こちらに流れが来ていた。我慢すれば勝機があると思っていた」と5回以降は無失点に抑え、見事に立ち直った。

 4年前も強豪・北海学園札幌に2―1で勝利してから快進撃が始まった。「先輩たちと同じように、勢いに乗っていきたい」と八木橋。旋風の予感を漂わせた。