米子市中心部にある国史跡・米子城跡を初めて本格的に整備する構想が浮上した。市のプロジェクトチームがまとめた基本構想案が19日、市議会経済教育委員会(笠谷悦子委員長)に報告され、審査が始まった。史跡の指定区域拡大▽二の丸の高石垣の整備・補修▽三の丸の復元などが骨格。構想に伴い、三の丸にある市営湊山球場は廃止の可能性が高くなり、55年間親しんできた市民の論議を呼びそうだ。

 庁内12課で構成するプロジェクトチームは歴史的、景観的ランドマークである同城跡で「歴史公園として良質な都市空間を創出する」として構想まとめた。今後、市民から意見を募って今年度中に成案にしたい考え。

 3期15年間に国の補助含め約9億3000万円かけて整備する。(1)三の丸、深浦郭、出山に残る民有地を買収して史跡指定区域(現在13・5ヘクタール)を4・5ヘクタール拡大(2)二の丸に残る高石垣(高さ約10メートル、長さ約140メートル)を代表的景観として整備(3)三の丸の内堀を発掘、整備し、湊山球場は廃止の方向で検討(4)高さ90メートルの城山山頂にある本丸へ続く園路の整備--が主な事業になるという。

 事業開始年度は未定。市は地権者交渉など進め、早ければ09年度にも一部着手したい意向だ。

 1953年3月に完成した湊山球場は、夏の高校野球県予選の会場として長く使われ、プロ野球も開催された。市民が野球を楽しめる身近な球場になっている。

 米子城は安土桃山時代の1591(天正19)~1602(慶長7)年に築造された。1956年に都市公園▽77年に市史跡▽06年に国史跡に指定された。大半が市有地と国有地。城山山頂から楽しめる中海や日本海、大山、中国山地のパノラマ展望が有名。

毎日新聞 2008年8月20日 地方版