学校法人「立命館」(京都市)が提案している岐阜市立岐阜商業高(市岐阜商)の立命館への移管について、市は21日、立命館の本郷真紹副総長や総長・理事長室の鈴木元室長らを招き、立命館が市議に説明する会を開いた。市議44人のうち26人が出席。立命館側は「地方自治体と私立学校が協力する『公私間協力』により、市民向けの公開講座や産官学連携のまちおこしができる」と主張。移管はその第1段階だと説明した。
市議に対し、立命館が直接、提案内容を説明したのは初めて。
立命館側は、94年に滋賀県と草津市から土地の無償提供を受けて開設した立命館大学びわこ・くさつキャンパスが成功し、「理工系の研究拠点になっている」と宣伝。「公私間協力」の効果を力説した。
立命館は、市岐阜商を「立命館岐阜高校」に変更し、09年度開校を目指し、10年度には中学も併設すると説明。立命館大と立命館アジア太平洋大(大分県別府市)に進学することを目的にした教育を実施するとした。
立命館の進出については、県内の他私学への影響を懸念する声が出ている。だが立命館側は「目的が違うので、共存しながら役割分担できる」と主張。08年度に東海3県で1万5653人が立命館大を志願しており、名古屋市や三重県から立命館岐阜高校への生徒流入が期待できると話した。
一方、市岐阜商の在校生については、卒業まで市岐阜商の現在のカリキュラム、学費、制服を継続すると説明。今夏の甲子園県代表になった野球部については「立命館は文武両道を大切にしており、大学でも野球を続けることでさらに強くすることができる」と述べた。
移管推進を表明している細江茂光市長は、説明会終了後、「立命館からの提案は、市に若い人たちをとどめ、新しく若い人たちが入ってくるのに良い効果をもたらす」と移管の効果を主張した。
毎日新聞 2008年8月22日 地方版