7日、サンマリンスタジアム宮崎とアイビースタジアムの2球場で1回戦6試合があった。昨年春のセンバツに出場した都城泉ケ丘は、日章学園に逆転負けした。延岡商は粘る飯野を4-3で振り切った。8日から2回戦が始まり、優勝候補の筆頭・日南学園や宮崎日大のシード校が登場する。

 ◇飯野、小刻み加点もあと一歩
 ▽1回戦

飯野  100011000=3

延岡商 01010101×=4

 (飯)福元-横山

 (延)高須-津田

▽三塁打 川崎夏(飯)

▽二塁打 吉村、鎌倉(延)

 延岡商がシーソーゲームを制した。同点の八回2死二塁から、鎌倉が決勝の中前打。延岡商は下位の鎌倉、下野がともに2安打2打点と活躍。飯野も敵失につけ込み、小刻みに加点したが、あと一歩及ばなかった。

 ◇本庄、2併殺で好機つぶす
日南 110000000=2

本庄 000010000=1

 (日)山口、海老原-平下

 (本)岩見、下窪-松永

▽二塁打 谷川(本)

 日南が1点差ゲームをものにした。初回、大木の犠飛で先制。二回には岡崎の適時打で2点目。山口、海老原の継投でしのいだ。本庄は五回に、谷川、児玉の連続長短打で1点を返したが、2併殺で好機をつぶした。

 ◇日南工、1点返すが反撃遅く
日南工 000000010=1

延岡工 30000120×=6

 (日)清田、守山、倉富-山岡

 (延)黒木、新名、藤原-藤本仁

▽三塁打 藤本仁、黒川(延)

▽二塁打 桑原(日)、黒川(延)

 延岡工は初回に、藤本仁の三塁打など4本の長短打を集め、3点を先取。七回にも黒川の三塁打などで2点。3人の継投でかわした。日南工は八回に河野堅の右前適時打で1点を返したが、反撃が遅すぎた。

 ◇宮崎海洋、粘り及ばず
宮崎海洋

  0011010020=5

  0001013001=6

 (延長十回)

 (宮)長野-福元

 (妻)服部、中村-角田

▽二塁打 関屋、橋口(妻)

 追いつ追われつの好ゲーム。妻は延長十回1死一、二塁から、日高の右前適時打でサヨナラ勝ち。先行を許したが、粘り強い打撃で跳ね返した。海洋は九回2死一、三塁から同点に追いつく粘りを見せたが及ばず。

 ◇高千穂、3点返すが及ばず
宮崎西 121000000=4

高千穂 000300000=3

 (宮)日高、黒木-久松

 (高)田上、新保-伊藤

▽三塁打 井上(宮)

▽二塁打 久松(宮)

 宮崎西が序盤の4点を守り抜いた。初回、沼口の右前打で先制。二回は井上の三塁打などで2点。三回にも久松の二塁打で1点。高千穂は四回、4本の安打を集中し、3点を返すなど互角に打ち合ったが、及ばなかった。

 ◇日章学園、連打敵失で加点
都城泉ケ丘

  100000010=2

  01003100×=5

日章学園

 (都)道久、竹脇優、道久-田原

 (日)那須-片平

 日章学園が逆転勝ち。同点の五回2死から連打に暴投、振り逃げなどを絡めて3点。六回にも敵失で1点を加えた。泉ケ丘は田原の右前打で先制したが、二回に失策から同点に追いつかれるなど、守りのミスが相次いだ。

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 ■青春譜

 ◇サインは「初球を狙え」--横山昂明選手=飯野(3年)
 「あれがすべてだった」

 試合後、飯野・谷口監督の顔に落胆の色がにじんだ。「あれ」とは、自らが出したスクイズのサインだ。

 飯野は同点の八回に、1死一、三塁と絶好の勝ち越し機を得た。サインは「初球を狙え」だった。

 三塁走者の横山がスタートを切った。打席の川崎夏も担いだバットを寝かせた。しかし、相手バッテリーはベンチのサインを読んでいた。ウエスト球に、川崎夏のバットは届かず、横山は三本間で憤死した。さらに挟殺プレーの間に、三塁を狙った一塁走者もアウトに。一瞬にしてチャンスがついえた。

 谷口監督は、この春就任した。27歳と若く、野球を指導した経験もなかった。最も衝突したのが横山だった。サインがおかしいと反発して、試合中にベンチで言い争うこともあった。しかし不慣れながらも納得いくまで話し合いに応じてくれる監督の姿勢に、次第に反発する気持ちが消えていった。

 試合後、谷口監督が横山の肩をたたいた。

 「今までありがとう」。こらえていた横山の両目からボロボロと涙がこぼれ落ちた。

 スクイズはベンチが全責任を負わねばならない。あの局面で、打者に責任は負わせられない、と谷口監督は判断したのかもしれない。野球に詳しい横山なら、監督の勇気ある決断を理解しているに違いない。

毎日新聞 2008年7月8日17時1分