【常葉学園菊川13-10智弁和歌山】第90回全国高校野球選手権大会の準々決勝2試合が行われた。常葉学園菊川は、智弁和歌山との乱打戦を制し13―10で勝利。2年連続で準決勝進出を決めた。
スコアボードに「10」の数字が刻まれると4万3000人の大観衆からため息が漏れた。「小差で決まるとは思っていなかったけど…。たまたま勝てましたよ」。持ち前のフルスイング野球でノーガードの打ち合いを制した元中日の佐野監督は流れる汗をぬぐった。
5回に逆転し、1点リードで迎えた6回。無死一、二塁で前田が「最高の感触」という3ランを左翼席にぶち込んだ。昨年のセンバツでは仙台育英の由規(現ヤクルト)から決勝打を放った頼れる主将の一発を号砲にこの回7安打に4四死球を絡め打者15人で一挙10得点。「何とかあいつを助けないと」(前田)と、左ひじ痛を押して5回途中から登板したエース戸狩を援護した。
静岡勢の2年連続4強は40年の島田商以来68年ぶり。静岡大会決勝で「最大の夏祭りで行こう」と声を掛け、4年連続切符をつかみ取った佐野監督は、この日の試合前は「夏祭り第2弾だ」とナインを鼓舞した。「このまま最後まで夏祭りをやりたい」と、打撃戦に自信を見せる前田。しゃく熱の甲子園で着火中の常葉打線はあと2勝の頂点へさらに上昇カーブを描く。
≪町田が超美技!≫9回にエース戸狩を救う超美技が飛び出した。13―6から13―10と迫られ、なおも無死一塁。智弁和歌山の3番・勝谷が放った痛烈な打球に、二塁手・町田が瞬時の反応で倒れながらショートバウンドでさばき、華麗に併殺を完成。自らのスパイクでユニホームの右ひじ内側部分を約15センチも切るアクロバチックな身のこなしに「強打者なので速い打球は予測していた」と胸を張った。
[ 2008年08月17日 ]