第90回全国高校野球選手権宮崎大会(県高野連など主催)が5日開幕した。サンマリンスタジアム宮崎とアイビースタジアムの2球場で1回戦計4試合があり、宮崎学園などが勝ち進んだ。6日は2球場で6試合が行われる。
サンマリンスタジアム宮崎での開会式では、昨年優勝した日南学園を先頭に52校の選手が背筋を伸ばして入場行進した。高野連の松元泰大会委員長が「記念大会に巡り合わせた喜びを胸に、日々の練習の成果をチーム一丸で発揮してください」と開会宣言した。
福島の有馬倖輔(3年)、宮崎商の池田幸平(同)、聖心ウルスラの田丸翔太(同)の3主将が合同で選手宣誓し「たくさんの方々への感謝の気持ちを勇気に変えて、ベストを尽くして戦い抜くことを誓います」と述べた。今年からマネジャーにも入場行進への参加が認められた。行進した都城商3年の平川未来さん(17)は「一緒に頑張ってきた部員と行進できてうれしかった」と話した。
◇宮崎学園が継投でかわす
▽1回戦
都城西
000000210=3
22000001×=5
宮崎学園
(都)川上-有馬
(宮)甲斐文、山口、押方-宮元
▽二塁打 中山(都)
宮崎学園が序盤、制球の定まらない都城西・川上をとらえた。初回3四球で満塁とし、時任が2点適時打。二回にも2点。都城西は七回に押し出し死球などで2点。八回にも1点を返す粘りを見せたが、継投にかわされた。
◇宮崎第一の攻め及ばず
延岡
010001000=2
100000000=1
宮崎第一
(延)木野-宮村涼
(宮)最上-井浦
▽三塁打 渡会(延)
1点を追う延岡は二回、9番大崎の左越え適時打で同点とし、六回には6番熊沢の犠打と四球などを絡めて逆転した。宮崎第一は一回に2番谷村の犠打で先制したが、3けん制死に倒れるなど、攻めがつながらなかった。
◇小林、九回追いつくも力尽きる
福島
000100000003=4
000000001000=1
小林
(福)竹原-武田
(小)河野、内嶋-柚木崎
▽三塁打 山下(小)
▽二塁打 有馬(福)
福島は延長十二回、有馬の適時二塁打で勝ち越し。福島は四回に伊牟田の適時打で先制。先発竹原が六回まで無安打に封じる好投。小林は九回2死から有水、山下大の連続短長打で追いついたが、力尽きた。
◇佐土原・黒木が10奪三振の力投
高城
000000000=0
00000002×=2
佐土原
(高)川原、堂本-津野
(佐)黒木、柏田-田原
▽三塁打 津野(高)
▽二塁打 田原(佐)
佐土原が黒木、柏田の継投で完封。緊迫した投手戦が続いたが、佐土原は八回に四死球などで1死満塁とし、岩切の適時打などで2点を挙げた。高城は二回の先制機を逸するなど、佐土原の堅守に阻まれた。
==============
■青春譜
◇「次に生かしてほしい」--冨吉啓介主将=都城西(3年)
都城西の冨吉主将は二塁の守備位置から、川上投手の変調を感じ取っていた。盛んに声を掛け、エースを励ましたが、開会式直後の第一試合。ナインの誰もが平常心でいられなかった。
川上投手は一回に3与四球の後、2点打を浴びた。二回にも内野守備の乱れから2失点。消沈しかけたベンチを励ますように、主将の声は途切れることなく続く。163センチ。普段、口数は少ないが、「グラウンドではがらっと変わる」(チームメート評)。その主将の声で、ナインの足が地に着き始めた。そして七回、再び主将が声を張り上げた。
「心をひとつにして、勝つことだけを考えよう」
ついに反撃に転じた。連打と四球で満塁の好機を作って2点。八回にも1点。3-4と追い上げた。最後は力尽きたが、「粘り強いうちの野球が出来た」と餅原監督は、終盤の攻撃をたたえ、チームをまとめた主将をほめた。
「辛いこともあったがみんなが協力してくれた」と冨吉主将。目にうっすらと涙をためたまま、「今まで練習してきたことが無駄だったわけではない。次に生かしてほしい」と後輩に託した。
毎日新聞 2008年7月6日(6日15時1分)