◇日大明誠が快勝発進
第90回全国高校野球選手権記念山梨大会(県高野連など主催)が5日に開幕し、開会式と1回戦2試合が甲府市の県営小瀬球場で行われた。開会式で、山梨農林の久保田大主将(3年)が力強く選手宣誓。開幕試合の始球式は、パラリンピックの走り高跳び日本代表、鈴木徹さんが務めた。決勝は21日、同球場で行われる予定。
開会式は、昨年の優勝校・甲府商を先頭に39校が入場し、観客席から拍手と歓声が続いた。県高野連の金井光宣会長は「一球一打に思いを込め頑張ってほしい。技術だけでなく体力、気力も大切」と選手たちを激励した。
開幕戦は日大明誠が富士北稜に10-3で快勝、第2試合は甲府西が甲府昭和を6-3で降した。
◇北稜、反撃及ばず
【小瀬球場】
▽第1試合(1回戦)
日大明誠
115002001=10
100200000=3
富士北稜
(日)梅屋、丹羽-伊藤
(富)荒井、太田-仲沢
▽二塁打 長田2、小俣孝(日)加々見、浅川(富)
日大明誠は一回、長田の左越え二塁打で先制。三回は馬場の適時打など6本の長短打を集めて5点を奪い大勢を決めた。富士北稜は5犠打に6盗塁と持ち前の機動力を生かし3点を返したが、序盤の失点が響いた。
◇甲府西・渡辺、2ラン
▽第2試合(同)
甲府昭和
000102000=3
40002000×=6
甲府西
(昭)新井-深田
(西)渡辺、小池、守屋-守屋、戸栗
▽本塁打 渡辺(西)
▽二塁打 清水(昭)渡辺(西)
甲府西は一回、敵失や渡辺の適時二塁打などで4点を先取。五回は渡辺の2点本塁打で突き放した。甲府昭和は六回、清水の左中間二塁打などで2点を返したが、一回に先発投手を含めチームが浮足立ったのが痛かった。
◇大役果たし笑顔
〇…「白球にすべての思いを託し、90年の歴史に恥じぬよう堂々とプレーすることを誓います」。開会式で、高らかに選手宣誓したのが山梨農林の久保田大主将(3年)。チームメートらと相談し、内容が決まってからは宣誓の練習を1日1時間以上重ねたという。前日のリハーサルと違い、本番は足が震えたが、「全力で宣誓できた。試合では感動を与えるプレーを見せたい」と笑顔だった。
==============
■球音
◇初の校歌、後輩に託し--富士北稜3年・真田直哉主将
八回裏無死一、二塁で打席が回ってきた。6点差はあったが、監督のサインはバント。犠打を多用するいつもの攻撃だった。打ちたい気持ちを抑え、バットを顔の前で構えた。しっかりバントしたつもりだったが、打球は捕手へのファウルフライ。好機を広げることができなかった。
2歳年上の兄、義浩さんを見て野球を始めた。「新しい学校で新しい歴史を作る」と、兄は同校の1期生として入学。最上級生となり、4番を務めていた兄が所属する野球部を迷わず選んだ。
夏初勝利を目指した昨夏の大会で失策を記録。チームも敗れ、自分を責めた。新チームの主将に選ばれ自信はなかったが、両親から「みんなに感謝しなさい」と言われ、常に声を出し続けた。この日もチームの雰囲気を笑顔で盛り上げた。
「富士北稜らしい試合はできた。悔いはないです」と声を絞り出した。「来年こそ、後輩たちの力で初めての校歌を歌ってくれると思います」
毎日新聞 2008年7月6日(6日12時2分)