2008年7月6日(日)08:15
「夏の甲子園」の出場権をかけた第90回全国高等学校野球選手権記念大会東・西東京大会と静岡大会が5日、開会した。1都4県では今後、大会が次々にスタート、球児の熱い夏が始まった。
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■東京 帝京・杉谷主将が“気合”の宣誓
「ここ東京の夏を最高に熱い夏にすることを誓います」
神宮球場(新宿区)で行われた開会式。帝京の杉谷拳士主将(17)の選手宣誓が球場中に響き渡った。
3年連続の甲子園出場を狙う帝京で、1年のときからレギュラー。「誰も彼に主将になれとは言っていない。皆が自然に彼をチームの中心と考えるようになっていた」と前田三夫監督(59)の信頼も厚い。
「優勝候補筆頭では」との質問にも「プレッシャーは感じないです」と自信に満ちた笑顔を見せ、周囲の重圧に気負いがない。
父親の満さん(44)はボクシング元日本フェザー級チャンピオン。「将来はプロになって、父親にボクシングジムを作ってあげたい」。日頃から周囲に漏らしてきた夢。その夢をかなえるための大きな一歩を踏み出す。
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■静岡 静清工、猛打圧勝
草薙球場(静岡市)の開幕試合。昨夏、静岡大会4強の静清工と、16強の静岡東の好カードは、静清工が七回までに9-0と静岡東を圧倒した。
七回裏の静岡東の攻撃。二死二塁、コールド負け寸前の場面で、ベンチからひときわ大きな声援を送っていた控えの井上侑亮主将が代打に指名された。
「相手のピッチャーはストレートが武器」。狙いを定めた初球をたたく。当たりは悪く、懸命に一塁を目指すも遊ゴロに終わった。
新チームになったばかりの昨秋、右足の肉離れで戦線離脱を余儀なくされた。リハビリ中の練習では「心配かけるから」と松葉づえを使わなかった。スタメン落ちが決まった今試合も、2年生の緊張をほぐすために大声を出し続けた。「最後まで、キャプテンらしいところを見せられなかった」
試合後、唇をふるわせた。その肩を大勢のチームメートが温かくたたいた。