◇「頑張らなくていい、一生懸命なら」--尾藤さん、現役選手にエール
 和歌山放送創立50周年特別企画「シンポジウム~野球王国和歌山を語る~」が3日、和歌山市内で

あった。日本高野連会長の脇村春夫さん(76)が基調講演し、箕島高校野球部元監督の尾藤公さん(

65)らが討論。それぞれの経験や高校野球のあり方などの話に、指導者ら約200人が聴き入った。

 脇村さんは「高校野球と教育」と題して講演。「日本の野球はほかのスポーツと違って精神性に重き

を置いている」と説明。「楽しみ、勝利主義、精神主義の三つのバランスが必要。高野連は選手の『自

主性を伸ばす』『野球以外にも興味を持たせる』『文武両道を目指す』指導を求めていく」と語った。

 続いて、尾藤さん、県高野連参与の竹中雅彦さん(53)、日本高野連顧問でノンフィクション作家

の佐山和夫さん(71)が加わり、パネルディスカッション。尾藤さんは「若いころは『勝ちたい』と

いう思いで、ルールすれすれのこともやった」と会場の笑いを誘い、「野球は男の修行。ひきょうなこ

とをしてはいけないし、正々堂々しなければならない」と話した。

 また、竹中さんが「尾藤監督は茶髪やピアスの高校球児も『野球やってるだけでありがたい』と言っ

て、大事にしていた」とエピソードを紹介。佐山さんは「日本の野球が世界の指導者に学ばれる時代に

なってきた。日本の野球こそ世界遺産だ」と語った。

 佐山さんから現役選手へのエールを求められると、尾藤さんは「頑張らなくていい、一生懸命なら」

と紙に書いた。

毎日新聞 2008年7月4日(4日15時1分)