宮崎商が歴史的勝利だ! 第90回全国高校野球選手権第2日は3日、32年ぶりに実現した「初戦九州決戦」で、39年ぶり出場の宮崎商(宮崎)が、プロ注目左腕、赤川克紀投手(3年)の8回5安打1失点の好投などで城北(熊本)に7-1と快勝。44年ぶりの甲子園勝利を挙げた。鹿児島実(鹿児島)は14安打の猛攻で日大鶴ケ丘(西東京)に14-1と大勝した。また、智弁学園(奈良)、報徳学園(東兵庫)が2回戦に進んだ。きょう4日は浦添商(沖縄)と飯塚(福岡)が激突。10日には、この日勝ち上がった宮崎商と鹿児島実(鹿児島)が2回戦で対戦する。
■44年ぶり校歌
無念を重ねた先輩たちの分まで、大きな声で44年ぶりの校歌を歌った。「思い切り歌いました。うれしいです」。身長184センチと大柄の赤川が、優しくほほ笑んだ。
燃えた。32年ぶりの初戦九州対決。さらに選抜を経験した城北・村方との投げ合い。「同じ九州勢には絶対に負けたくありません」。140キロ台の直球に、スライダー、そして90キロ台のカーブ。緩急をつけ、悠々と投げた。
■タカ関係者も絶賛
唯一のピンチは5回。1点を返された後、なお2死満塁とされたが、4番の山崎を、この日最速の145キロで遊ゴロに打ち取った。「スライダーで逃げたくなかったんです。気持ちを球にこめました」。宮崎大会から赤川を見ているソフトバンクの福山スカウトは「球速以上に、精神的な成長を感じる場面だった。彼ほどスケールの大きさを感じる素材は、そんなにいない」と、あらためて絶賛した。
昨年までは、三振を狙いすぎて制球を乱しがちだった。そこで、山口博範部長が取り入れたのが「成功のイメージトレーニング」。毎晩就寝前に「しっかり腕を振り、内角にズバッと投げ込んで勝つ」状況を想像する。同部長は、都城商ソフトテニス部を強豪に育て、3月まで宮崎商の校長を務めた原田誠一郎氏から、全国舞台でのメンタル面の重要性を教えられて導入した。「昨夜も頭の中で『完封』してきました」と赤川。自然体で投げられた。
2回戦も「九州決戦」だ。鹿児島実とは春に練習試合で敗れたが、赤川は登板していない。「打撃のいいチームですが、思い切り腕を振って、今度こそ完封したいですね」。強気に誓った左腕は、甲子園でどんどん伸びていく。