米マリナーズのイチロー(34)の3000本安打達成に日本中が沸く中、3085本の日本記録を
持つスポニチ本紙野球評論家、張本勲氏(68)のドキュメンタリー番組が制作される。NHKがBS
ハイビジョン「わたしが子どもだったころ」(9月3日後10・00)で放送。4歳の大やけど、5歳
の被爆体験など、人生の原点になった広島での幼少時代を初めて詳細に明かす。
番組では、張本氏にとって人生のターニングポイントとなったという4~5歳と中学1年時代にスポ
ットを当てる。通常の45分枠を、初めて1時間に拡大。大門博也プロデューサーは「非常に重い体験
を述べていただいており、45分では収まらなかった」としている。
1940年(昭15)、在日韓国人一家の次男として生まれた。4歳の時、オート三輪に体を押され
、たき火に右手を突っ込み大やけど。小指と薬指がくっついたまま離れなくなり、以降、右手を人目か
ら隠すようになった。
5歳で被爆し、姉を亡くした。自身は爆心地から約2・5キロの自宅にいて、裏山が熱線をさえぎっ
たため、九死に一生を得た。
中学で野球部に入部。右手のハンデを克服するため猛特訓する姿や、在日韓国人への差別と闘う姿な
どが、再現ドラマで描かれる。インタビューでは「自分は2度死んだ人間。どんなことでも耐えられた
」とし、野球とケンカに明け暮れた日々を振り返り「野球がなかったら極道になっていたかも」と語っ
ている。
ロケは実家があった場所や母校などで行われた。途中、ニュースでイチローの3000本安打達成を
知り「自分の記録も、ピート・ローズの世界記録(4256安打)も抜いてもらいたいね」とうれしそ
うに語ったり、中学時代の担任と対面するシーンも。6日は、両親や姉らの墓参を予定。
再現ドラマでは、黒田福美(52)が女手ひとつでたくましく子供たちを育てた母親役で出演。日常
的に韓国語を使っていたことから、韓国語を話せる黒田が起用された。