全国高校野球岩手県大会の組み合わせ抽選会が26日、盛岡市内で行われた。

 被災地に勇気を、光を-。岩手では、岩手・宮城内陸地震の震源地に近い2校が、開幕日に登場することが決まった。一関一の岩渕大輔主将(3年)が選手宣誓を担当し、水沢農が第2試合に出場。メッセージとプレーで被災者を励ます。

 抽選会に続いて行われた、選手宣誓役を決めるくじ引き。岩渕は、壇上で発表された番号を聞いて、耳を疑った。「油断していた。びっくり。78校もあるから、安心していた」。他校の主将たちと一緒に、笑うしかなかった。

 ただ、切り替えも速かった。岩手・宮城内陸地震では、一関市でも震度5強を観測。現在でも国道の通行止めや断水が続き、避難所も設けられている。「宣誓には『全力疾走』とか『あきらめない』という言葉を入れたい。これからじっくり考えます」。被災者へのエールも盛り込まれることになりそうだ。昨年春の東北大会で優勝。今春は軟式野球部が東北大会を制覇した。今度は自分たちが旧制一関中以来、62年ぶりの夏の甲子園を目指す。

 震源地の奥州市内の高校では、水沢農が最初に登場する。開会式後の第2試合で、注目度は高い。右腕エースの後藤肇主将(3年)は「被災者の皆さんが元気になるように、自分たちのベストを尽くしたい」と力を込めた。学校の授業では稲作を研究中。「今が稲には大切な時期。断水は大変だと思う」と被災農家を気遣った。甲子園出場歴のない無名校の躍進が、被災した地元市民に力を与える。