日本のMLB報道って | Ever Tennis

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テニスジャーナリスト(ITWA国際テニスライター)
神 仁司(こう ひとし)のブログです。

夜のスポーツニュースを見てて、ずっと思っていることが、

あるんですけど、

メジャーリーグ野球の報道の仕方って、おかしいと思いません?


だって、いつまでも経っても、

今日のマリナーズのイチローは・・・・・・とか、

ヤンキースの松井が・・・・・・とか、

まるで、個人戦のテニスのように報道する。

皆さんご承知のとおり、

野球は、チーム対チームの団体戦なんだから、

ヤンキースは、ある試合でこう戦い、試合の流れはこうで、

こういう戦略を使って、勝利しました。

その中で、松井は、こんな活躍をしました。

と本来報道すべきなんです。


イチローが、初めてMLBに言ったのは、たしか2001年でしたっけ。

最初は、もの珍しさもあって、イチローにフィーチャーして、

報道するのはあると思いますが、もう6年も経っているんですよ。

いいかげん、日本人中心の取り上げ方って、おかしいでしょ。

そういう報道の仕方って、MLBの本質をいつになっても

理解していないと指摘されてもおかしくないと思うのです。


また、番組制作側にも問題があるんだと思います。

日本人を切り口にすれば、MLBの専門知識がなくても、

比較的まとめやすいんでしょう。

一般のファン向けや一般のニュースではまだ譲れるけど、

スポーツニュースとうたっている番組なのに、

同じように報道されては、

MLBファンは、もの足りなさを感じずにはいられないのでは

ないでしょうか。

もっとも本当のファンは、尺が限られている地上波をあてにするのは、

とっくにあきらめて、BSやCSで、

欲求を満たしているのかもしれないですね。


3年前にシアトルのセーフコフィールドへ

マリナーズ対ヤンキースを見に行ったことがありますが、

世界最高峰の舞台立つ、イチローや松井はすごいと確かに思いました。

その試合は、A・ロッド、ジーター、ジオンビのホームラン攻勢で

ヤンキースが勝ち、彼らの力に圧倒された印象が残りました。

しかし、シアトルでも見ることができた日本のスポーツ番組では、

ヤンキースのホームラン攻勢には、一言もふれず、

イチロー対松井の日本人対決は、松井が制したという

全く的外れのナレーションが流れていたのを、今でも覚えています。


日本選手個人だけでなく、本来解説すべきチームに目を向けて、

安易にセンセーショナリズムに走らず、

きちんとしたスポーツ報道を、テレビに望むのは、

もはや不可能なんですかね。そんな寒い時代なんですかね。