相手の立場に立って見る  | 人差し指のブログ

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本を読んで面白かったところを紹介します

『 「あるがまま」 を受け入れる技術 何もしないことが、プラスの力を生む 

河合隼雄 (かわい はやお 心理学者 1928~2007)

谷川浩司 (たにがわ こうじ 将棋棋士 1962~)

PHP研究所 2008年9月発行・より

 

 

 

 

河合 勝負の時というのは一つの事に必死になって集中しがちなんだけ

    ど、ちょっと冷静になって違う角度から見ることは大事なんじゃない

    でしょうか。

 

 

     東郷平八郎だったと思うのですが、こんな事を言ってるんですね。

 

        海軍の戦いは敵の損害が見えないで、自分の損害ばかりが

        目につく。

 

        海を隔てて大砲で撃ち合いをしているので、自艦の上では人

        は死ぬし物は飛び散るし、実はそういう時は敵艦も同じような

        状態なのだけれども、自分のほうの損害だけ見える。

 

    だから、下手をすると どうしても自分のほうが負けてると思いがち

    なんです。

 

 

東郷 平八郎1848年) - (1934年)は、日本幕末から昭和時代初めの武士薩摩藩士)、海軍軍人。最終階級元帥海軍大将

日清戦争では「浪速艦長として高陞号事件に対処。

日露戦争では連合艦隊司令長官として指揮を執り日本海海戦での完勝により国内外で英雄視され、「陸の大山海の東郷アドミラル・トーゴー」「東洋のネルソン」と呼ばれた。               ~ wikipedia

 

 

    しかし、こちらが苦しい時は、ほとんどの場合 敵の同じくらい苦しん

    でいると思っていい。

 

    そこを忘れないようにしないと司令官が判断を誤るというんですね。

 

 

    僕はその言葉がものすごく好きで、いつも思ってるんです。

    「こっちが苦しい時は向こうも苦しんでる」 と。

 

 

     いつも自分の立場からだけみてると、物事を極端に悲観的に捉え

    たり、反対に楽観的に捉えすぎたりしますね。

 

 

     自分の立場からだけではなくて、時には相手の立場に立って見て

    みることも大切なんじゃないですかね。

 

 

谷川 本当にそのとおりですね。     自分の立場だけで考えていると、

    必要以上に悲観的になってしまいがちです。

 

 

     少し視点を変えて、相手の立場で考えて見る事でずいぶん気が楽

    になることはありますね。

 

 

     将棋の棋士の場合、特に実際の対局中には、どうしても自陣の

    ほうからばかり局面を見て判断してしまうことが多い。

 

    そして、やはり 「負けたくない」 という気持ちが強くありますので、

    自陣の嫌なところばかりが見えるんですね。

 

    「こう指されたら嫌だな」 とか 「自陣のここが傷だな」 というような

    マイナス面ばかりに目が行って、つい悲観的になってしまう。

 

 

    そんな時、頭の中で将棋盤を引っ繰り返して相手の立場から局面を

    見ると、相手も同じように弱点を抱えていることが分かるのですが。

 

 

 

 

 

 

                          3月23日の氷室神社

 

 

 

去年と違い ある程度の人出がありました。   3月27日の奈良公園

 

 

去年は ほとんど人がいませんでした。  去年の4月4日撮影