日本を罵る論文で「米大学の名誉博士号」 | 人差し指のブログ

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丸山 眞男(まるやま まさお、1914年(大正3年)3月22日 - 1996年(平成8年)8月15日)は、日本政治学者思想史家東京大学名誉教授日本学士院会員。専攻は日本政治思想史。新字体で丸山真男とも表記される。

丸山の学問は「丸山政治学」「丸山思想史学」と呼ばれ経済史学者・大塚久雄の「大塚史学」と並び称された。

                                  ~wikipediaより

 

                                              

 

 

 

『 「名著」 の解読学 』

谷沢永一 (たにざわ えいいち 1929~2011)

中川八洋 (なかがわ やつひろ 1945~)

株式会社徳間書店1998年12月発行・より

 

 

 

谷沢 丸山論文 「日本ファシズムの思想と運動」 (1948年) を見たっ

    て、もはや何をかいわんやで、ファシズムとは何かという定義すら

    していないのに、ヒトラーのファシズム、ムッソリーニのファシズムは

    正統的な正しい意味のファシズムであり、一方の日本のは歪められ

    た二流の、亜流の、矮小なファシズムであったと、こうなる。

 

 

    要するに日本のファシズムはホンモノではなかったと罵(ののし)ること

    で溜飲を下げるという気分ですね。

 

 

中川 要するに、日本の全てを否定したいのです。

 

 

谷沢 そうです。否定のためには、丸山はたとえば、ナチスドイツが 

    『わが闘争』 や 『二十世紀の神話』 にも世界観的体系を持って

    いたのに わが国は持っていない、とまで言う。

 

 

    持っていないことの方がよろしいやないか (笑)。

    なんでいかんのやと申したい。

 

 

    つまり理論のためには方法を選ばないのです。

 

 

中川 いまの話ですけど、丸山眞男というのは実際の信条はナチズムや

    ファシズムに非常に傾倒していたんじゃないかと思います。

 

 

    たとえば、「超国家主義の論理と心理」 その他の論文で、丸山は

    カール・シュミットを尊敬しています。

 

 

    ご承知のとおり、カール・シュミットはナチスの理論家で、1933年に

    ヒトラーが政権を取ったらすぐ党員証をもらいに行ったナチズムの

    御用学者です。

 

 

    丸山の恩師の南原繁(東大総長)もどこかで、丸山君の論理は

    ナチズムと同じではないか、と驚いています。

 

 

谷沢 もっと俗な次元で申しますと、この 『現代政治の思想と行動』 は

    ことごとく日本の国民性がいかに劣っておって、いやらしくて、

    つまらなくて、だめであるかということを、かぎかっこつきで論証して

    いるものです。

 

 

    これは初めは未来社から1957年に上下二冊で出版され、1964

    年に合本になる前年に英国ですでに翻訳されてました。

 

 

    そして欧米における日本学の基本テキストになったのです。

 

 

    だから、日本の悪口を理路整然と書けば、外国においてすばらしい

    学者として認められるという、その戦術を一番先にやった模範的な

    学者です。

 

 

    と同時に、欧米で評価されるのは 「世界的な学者」 ということに

    なりますから、丸山眞男が日本国内で俗ウケするのはやむを得な

    いんです。

 

 

中川 この翻訳のおかげで、丸山はプリンストン大学とハーバード大学か

    ら名誉博士号を授与されました(1973年)。

 

 

    米国の大学の 「日本学」 の水準はやはり低いし極度に偏って

    います。

 

 

 

 

 

奈良国立博物館の石碑と鹿を一緒に入れて自撮りをしようと思ったんでしょうか・・・2月2日奈良公園にて撮影