中国の中の「民族の上下」 | 人差し指のブログ

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2018年1月5日

この文章は一度手違いで消してしまったものです。

推測でこれではないかと思います。

 

 

 

「日本と台湾   なぜ、両国は運命共同体なのか

加瀬英明 (かせ ひであき 1936~)

祥伝社 2013年9月発行・より

 

 

北京政権は、中国が 「同一多民族国家」 であると称しながら、

漢民族が中華民族のなかで、他の五五のどの少数民族よりも高位の 「老大」 としている。

 

 

「老大」 は一族のなかで、いちばん上に立っている者で、家長であり、

兄貴も意味している。

 

 

これは、スターリンがソ連時代に、ロシア民族が、ウクライナからイスラムのチェチェン民族にいたる、ソ連邦を構成した170の民族のもっとも上位に立っているとしたのと、変わりがない。

 

 

人民中国は、スターリン体制の亜流である。

 

 

中国の55の少数民族のなかに、台湾の先住民である高山族や、臧族、満族、新疆ウイグル自治区のウイグル族、蒙古族、朝鮮族などが入っていても、閩族も、客族も入っていない。

 

 

中国人が常時携帯することを義務づけられている身分証明書には、

漢族をはじめとして、それぞれが属している民族名が、記載されているが、漢族といっても、一つの民族ではない。

 

 

閩族も、客家族も、漢族に含められている。ずさんな概念だ。

 

 

中国の標準語とされている北京語と、閩南語と、客家家語をとっても、相互にまったく通じない。

 

 

漢族は長いあいだにわたって、閩族をはじめ辺境の異民族を虫や獣と見下ろして、虫偏や、獣偏(けものへん)をつけた字を当てて、呼んでいた。

 

 

水辺に住んでいた民族も蔑(さげす)まれて、三水(さんずい)偏がつけられた。

北京政権が 「中華民族は一つ」 というのは、虚構である。

 

 

 

 

6月6日 光が丘公園(東京・練馬)にて撮影