古森義久 / 石平
株式会社ビジネス社 2014年8月発行・より
<古森> やはりオバマ政権は本来の体質が特殊なのだと言える。
つまり、歴代のアメリカ政権に比べて異質の部分が多いということだ。
一言で括るならば、オバマは典型的な 「内政優先型大統領」 である。
彼の政権はさまざまな意味において、
国内的にも国際的にも歴代のアメリカ政権のなかで非常に 「異端」 な部分を持っている。
そうしたオバマ大統領の特徴を挙げるならば、
一つは、軍事に対してそもそも否定的なスタンスを見せることだろう。
軍事忌避とも呼べる。
彼が上院議員だった三年間ほどの投票行動を見ると、
アメリカの軍事能力増強のための法案にはすべて反対票を投じていた。
たとえば、国防費の増額、ミサイル防衛の強化、新型兵器の開発など、
みな反対していたのだ。
『ナショナル・ジャーナル』 という議会専門雑誌で上院議員一〇〇人のうち、
もっともリベラル、つまりもっとも左カーブの人物と採点されたのがオバマだった。
昨年11月22日 青葉台公園(埼玉・朝霞)にて撮影