「シナの税制」 頭の良い人の解説 | 人差し指のブログ

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本を読んで面白かったところを紹介します

「頭の良い人は 難しい事をやさしく言う」
けれども「頭の悪い人は やさしい事を難しく言う」といいますが

頭の良い人の代表が日下公人(くさか きみんど)でしょう 彼が「シナの税制」について
やさしく解説しています

「日本と中国は理解しあえない」日下公人(昭和5年~                   石平(せき へい1962~中国四川省)PHPパブリッシング2008年4月

日下  (中国の)地域社会の素封家というのは 政権が変わっても その地域社会の中では
     継続していたのでしょう?

石   そうです 昔の中国は 政権が変われば 皇帝のその一味は殺されるのですが
    素封家までは 及ばないのです

日下  つまり「国家とは何か」という点が 日本の常識と違うのですね
    中国の場合 国家というのは 「商業国家」なのです

   だから税金が収入源で その税金は流通税でした 川 運河 道路の要所に
   国家の関所と 倉庫がある

   統治の相手は農民ではなく 商人でそこに派遣された官吏がいて 
   流通税を取っていた

   それが皇帝の収入で 一方 広い地面を 支配して固定資産税と
   所得税を 取るのは 別の人なんです


石  そうです 日本と ぜんぜん違うんですね

日下  地面を支配している豪族は「名家」で 皇帝はある日突然 皇帝になるが
    地方の豪族は もう十代 二十代続いている

   彼らが広い地面を持っていて 人々から税金を取っている
   だから日本流に 言い換えれば 皇帝は(流通税」で 地方の名家は
   「所得税」と「固定資産税」

石  先生 まさにそのとおりです 今の話は日本で初めて聞きました
   中国何千年の歴史の「社会の基本構造」は 今まさにご指摘なさった 通りです

  
税務大学校(埼玉・和光市)手前は和光樹林公園十月三十日撮影