箴言 その19
「1 偽りのはかりは主に憎まれ、正しいふんどうは彼に喜ばれる。
2 高ぶりが来れば、恥もまた来る、へりくだる者には知恵がある。
3 正しい者の誠実はその人を導き、不信実な者のよこしまはその人を滅ぼす。
4 宝は怒りの日に益なく、正義は人を救い出して、死を免れさせる。
5 誠実な者は、その正義によって、その道をまっすぐにせられ、悪しき者は、その悪によって倒れる。
6 正しい者はその正義によって救われ、不信実な者は自分の欲によって捕えられる。
7 悪しき者は死ぬとき、その望みは絶え、不信心な者の望みもまた絶える。
8 正しい者は、悩みから救われ、悪しき者は代ってそれに陥る。
9 不信心な者はその口をもって隣り人を滅ぼす、正しい者は知識によって救われる。
10 正しい者が、しあわせになれば、その町は喜び、悪しき者が滅びると、喜びの声がおこる。
11 町は正しい者の祝福によって、高くあげられ、悪しき者の口によって、滅ぼされる。
12 隣り人を侮る者は知恵がない、さとき人は口をつぐむ。
13 人のよしあしを言いあるく者は秘密をもらす、心の忠信なる者は事を隠す。
14 指導者がなければ民は倒れ、助言者が多ければ安全である。
15 他人のために保証をする者は苦しみをうけ、保証をきらう者は安全である。
16 しとやかな女は、誉を得、強暴な男は富を得る。」
旧約聖書「箴言」第11章1節~16節
感想
>2 高ぶりが来れば、恥もまた来る、へりくだる者には知恵がある。
「11:02高慢には軽蔑が伴い
謙遜には知恵が伴う。」(新共同訳)
因みに、イエスも自称へりくだった人である。
「28 すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。
29 わたしは柔和で心のへりくだった者であるから、わたしのくびきを負うて、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたの魂に休みが与えられるであろう。
30 わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからである」。」
「マタイによる福音書」第11章28節~30節
「11:28疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。 11:29わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたは安らぎを得られる。 11:30わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽いからである。」(新共同訳)
ただし、イエスは新興宗教の教祖だったので、実際はそんなに「へりくだった人」だったとは思えない。
「1.三日目にガリラヤのカナに婚礼があって、イエスの母がそこにいた。
2.イエスも弟子たちも、その婚礼に招かれた。
3.ぶどう酒がなくなったので、母はイエスに言った、「ぶどう酒がなくなってしまいました」。
4.イエスは母に言われた、「婦人よ、あなたはわたしと、なんの係わりがありますか。わたしの時は、まだきていません」。
5.母は僕(しもべ)たちに言った、「このかたが、あなたがたに言いつけることは、なんでもして下さい」。」
「ヨハネによる福音書」第2章1節~5節
「13.さて、ユダヤ人の過越(すぎこし)の祭が近づいたので、イエスはエルサレムに上られた。
14.そして牛、羊、はとを売る者や両替する者などが宮の庭にすわり込んでいるのをごらんになって、
15.なわでむちを造り、羊も牛もみな宮から追いだし、両替人の金を散らし、その台をひっくりかえし、
16.はとを売る人々には「これらのものを持って、ここから出て行け。わたしの父の家を商売の家とするな」と言われた。」
「ヨハネによる福音書」第2章13節~16節
「マタイによる福音書」第5章44節の「敵を愛し、迫害する者のために祈れ」に矛盾するような気もするが、イエスは「主」でもあるので例外なのだろう。要は、結果的に千年王国が出来れば良いという計画なのだろう。
「34 地上に平和をもたらすために、わたしがきたと思うな。平和ではなく、つるぎを投げ込むためにきたのである。
35 わたしがきたのは、人をその父と、娘をその母と、嫁をそのしゅうとめと仲たがいさせるためである。
36 そして家の者が、その人の敵となるであろう。
37 わたしよりも父または母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりもむすこや娘を愛する者は、わたしにふさわしくない。
38 また自分の十字架をとってわたしに従ってこない者はわたしにふさわしくない。
39 自分の命を得ている者はそれを失い、わたしのために自分の命を失っている者は、それを得るであろう。」
「マタイによる福音書」第10章34節~39節
>4 宝は怒りの日に益なく、正義は人を救い出して、死を免れさせる。
「11:04怒りの日には、富は頼りにならない。慈善は死から救う。」(新共同訳)
「怒りの日」とは「主の日」だろう。金なんか持っていたってしょうがないだろう。(そんな日が万が一来たら、物質主義者たちはさっさと自殺した方が楽である。賭けに負けただけである。)
「9 見よ、主の日が来る。残忍で、憤りと激しい怒りとをもってこの地を荒し、その中から罪びとを断ち滅ぼすために来る。
10 天の星とその星座とはその光を放たず、太陽は出ても暗く、月はその光を輝かさない。
11 わたしはその悪のために世を罰し、その不義のために悪い者を罰し、高ぶる者の誇をとどめ、あらぶる者の高慢を低くする。
12 わたしは人を精金よりも、オフルのこがねよりも少なくする。
13 それゆえ、万軍の主の憤りにより、その激しい怒りの日に、天は震い、地は揺り動いて、その所をはなれる。
14 彼らは追われた、かもしかのように、あるいは集める者のない羊のようになって、おのおの自分の民に帰り、自分の国に逃げて行く。
15 すべて見いだされる者は刺され、すべて捕えられる者はつるぎによって倒され、
16 彼らのみどりごはその目の前で投げ砕かれ、その家はかすめ奪われ、その妻は汚される。」
「イザヤ書」第13章9節~16節
12節から人類削減が目的である事が分かる。また、15節~16節から地獄である。クリスチャンの人が生半可な気持ちで「主の日を待ち望む」(「ペテロの第二の手紙」第3章11節)なんて考えていたら間抜けな話である。
再臨するイエスは「憤りと激しい怒りとをもってこの地を荒し、その中から罪びとを断ち滅ぼすために来る」のだから。そして真の選民以外は罪びとだろう。
補足:「13:12わたしは、人を純金よりもまれなものとし
オフィルの黄金よりも得難いものとする。」(新共同訳)
>12 隣り人を侮る者は知恵がない、さとき人は口をつぐむ。
13 人のよしあしを言いあるく者は秘密をもらす、心の忠信なる者は事を隠す。
「11:12心ない者は友人を侮る。英知ある人は沈黙を守る。
11:13悪口を言い歩く者は秘密をもらす。誠実な人は事を秘めておく。」(新共同訳)
他人の秘密なんか墓まで持って行け。どうしようもない劣等感がそうはさせないのだろう。
>15 他人のために保証をする者は苦しみをうけ、保証をきらう者は安全である。
以前にも保証人が出て来たね。
「1 わが子よ、あなたがもし/隣り人のために保証人となり、他人のために手をうって誓ったならば、
2 もしあなたのくちびるの言葉によって、わなにかかり、あなたの口の言葉によって捕えられたならば、
3 わが子よ、その時はこうして、おのれを救え、あなたは隣り人の手に陥ったのだから。急いで行って、隣り人にひたすら求めよ。」
旧約聖書「箴言」第6章1節~3節
「06:01わが子よ、もし友人の保証人となって
他国の者に手を打って誓い
06:02あなたの口の言葉によって罠に陥り
あなたの口の言葉によって罠にかかったなら
06:03わが子よ、そのときにはこうして自分を救え。命は友人の手中にあるのだから
行って足を踏みならし、友人を責め立てよ。」(新共同訳)
借金とか自己啓発セミナーとか誘ってきたら、その人との付き合いを考えた方がいい。自分の事が最優先なのだから。(誘うと自分の地位も上がるのだろう。)
おまけ