昨夜、山元加津子さんの「4分の1の奇跡」という本を読んだ。
障害を持つ子供との多くの交流の中で感じた様々な体験が書かれていた。
本によると、地球に人間が誕生してから現在まで生きてきたのは、
自然界の様々な試練に対して適応し、順応してきたからであり、
その過程で、環境に適応するための遺伝子の変異を繰り返してきたからだという。
そして、遺伝子が適応するために変異する為には、4分の3の人たちが正常な遺伝子を受け取る代わりに、必ず4分の1の人が障害を持つ遺伝子を受け取らなければならない、という科学的な決まりがあるという。
その4分の1の人たちが、障害者と呼ばれる人である、という話だった。
この本に書かれた体験談の中には、壮絶過ぎる生涯を一所懸命に生きる子供たちの話があったが、
その中でも、障害を持つ自分を大好きだと言い、他の誰でも嫌だ、私の人生がいい、という言葉が印象に残った。
確かに、私もそう思うこともある。私の人生で、私と出会ってくれた人達がいる。友達や先生、作業所の職員さん…。。。
おそらく、私が障害を持たなければ出会うことのなかった人達との出会い。
その人達との人生を考えた時、確かに、私は私の人生がいい、と言えるかもしれない。
でも、私がそんな風に考えられるようになったのは二十歳を越え、大人になってからだ。
子供の頃は、そんなことを考えることすらなかった。
また、今でも、迷惑かけてばかりの自分に嫌気がさし、周りの人達に面倒がられるのが怖くて、自分から関係を断とうとしてしまうことさえある。
強くないんだ。自信もない。
今、もし願いが一つ叶うなら、何を願うだろう。
今まで出会ってくれた人達にお礼が言いたい。そして、元気です、と伝えたい。
障害の無い人生が欲しい?
そんな人生を生きる自信も無いんだな。