きょうのことば リバトリエーション

20240324 日本経済新聞

 

海外保有資金を国内還流

 企業や個人などが海外で保有している資金を国内に戻す資金還流。元々は人や物などの「本国への期間」を意味する言葉で、略して「リバトリ」と呼ばれることが多い。資金還流が生じると大量の外貨売り・自国通貨買いが生じるため市場では自国通貨高要因として意識される。

 05年にブッシュ米政権は企業が国外機益を米国内に送金する際の税率を35%から5%程度まで引き下げる大幅減税を1年限りで実施。ドル高が進んだほか企業による株主還元拡大が意識され株価も上昇した。17年にトランプ政権も減税を勧めたが恒久的な措置だったことから駆け込みの還流は少なく、ドル高効果は乏しかった。

 11年3月に発生した東日本大震災では保険会社が多額の保険金を支払ったり、企業が資金を確保したりするために海外で保有する外貨建て資産を国内に戻すという思惑が広がった。震災直前に1ドル=82円程度で推移していた円相場は10月に75円台と史上最高値をつけるなど大幅な円高が進んだ。もっとも実際には保険会社や企業による資金還流はほとんど観測されていない。

 

 

雑感

 経済活動というのは自分に利益を上げることであるのは分かる。

 天災をも資金の動きを見極めて先行して対策するのは正直どうかと思う部分があるな。

 懐かしいね1ドル=75円時代。輸入雑貨を経営している知り合いが時勢を利用してかなり儲けてたな。