ぐるぐる猿


「5年前に団地で一緒に遊んでいたあやという女の子に関して不思議な体験をした森、好奇心旺盛で恐いもの知らずな性格から学校で浮いていた彼は、小学校5年に進級する春北九州の田舎の社宅に引っ越した。そこで出会った子供たちは、不思議な少年パックのことをみんなで隠し庇っている様子。疑問に思う森だったが、そこではすんなりと受け入れられるのだった。」


いいです~加納さん!

児童書・・なんでしょうか?漢字全てにルビふっているし多分そうなんでしょうね~勿論大人も楽しめます。


まずこの本の魅力は装丁♪

【かつて子供だったあなたと 少年少女のための・・】というミステリーランドシリーズ、納得!

子供の頃に読んだ本のような、持っているだけで本棚に並べているだけでワクワクするような。

オレンジの布張り部分も可愛い!そしてビニールカバーがかかっていて、最後にカバーの箱!読む前からワクワクしちゃいます!子供の頃から本が好きだった今の本好きの大人の心をくすぐってくれます~



子供たちがとてもいい!

主人公の高見森(しん)はいたって普通の小学生って感じですが、その周りの子供たちの田舎でのほほんと過ごしているように見えて、実はちょっと抱えているものもあったり、でも自然にお互いを労わる優しさをみんなが持っているのがたまらなく愛しい。


近所に住む同級生の十時あや、竹本5兄弟、隣の家の同級生ココちゃんこと佐久間心(しん)、そして忘れちゃいけないパック!

パックが登場してからしばらくは、ファンタジーなのかと思っていました。ところが意外な展開で・・


パックの生い立ちや生活を思うと、とてもとても切なかったな~誰か大人がギューって抱きしめてあげなければ本当はいけないんだと思った。「大好きだよ大好きだよ」と言って抱きしめてあげたかった。

たとえそれが自由に生きることじゃなくなるとしても。

・・でもそれはここの社宅の子供たちの信じることとは別な道なんだよね~。


子供の頃に出会ったあや、パックの謎、ココちゃんの大人恐怖症、佐藤くんとの誤解、色々なエピソードがあって、どれもちゃんと謎解きのように最後にスルリと解決が用意されているのが加納さんらしいです。


お祖母さんとのエピソードがとても好き!

このお祖母さんがいたから、周りに白い目で見られても、学校で浮いていても、両親に小言ばかり言われても、すれることなく育ったんでしょう。


ほわんと温かい気持ちになれるとても素敵な物語でした。