「13歳で家族を失った環は、叔母と暮らしてきた。その叔母も二年前に死んで一人っきり、少しずつ仲良くなった自転車屋の紺野さんも引越ししてしまった。紺野さんにお別れにもらった自転車モナミ一号に乗ると不思議なことに冥界に辿り着くことができた」
どうも前半は環の性格がダメでちょっとキツかったです。
常に後ろ向きで人との壁を作って内に篭っている環・・私主人公がこういう人ちょっと苦手で。
もちろんそうなる事情も解るし、まだまだ若い環なので仕方ないんだろうと頭では理解してても好きになれなくて。
でも、そんなネガティブ全開の環がひょんなことから素人ジョギングチームに入って、冥界で叔母さんに叱られやる気になっていくあたりから俄然面白くなってきました!
紺野さんの奥さんと息子さんとも出会ったり、無関心だったチームの人たちのことを知ることになったこと、少しずつ現実世界に根を下ろして進んで行こうと思えるようになっていく姿がよかったです。
私も亡くなった母に会うためなら、40キロの道きっと走るんじゃないかな~いや明日からでも走ろう・・そう思って読み進んでいったのですが・・
でもやっぱり違った人格になっていく姿は見たくない。絶対に耐えられない。
やっぱり誰でも大切な人を今自分のいるべき場所で想っていることが当たり前なんですよね~
環が前向きになってきたのは、ドコロさんの過去、ハタくんと小枝ちゃんの恋、大島くんのこと、真知さんや仲間達、みんなが大なり小なりそれぞれに抱えているものがあって、自分で折り合いをつけていくしかないって気付いたから。
とても爽やかな物語でした。
