監督:是枝裕和
出演:阿部寛、夏川結衣、YOU、樹木希林、原田芳雄、高橋和也
「兄の15周忌に久しぶりに実家に戻った良多。再婚の妻とその息子も一緒、しかも失業中の身で、両親・・特に元医者で厳格な父には知られたくない。
姉家族も一緒で、母の得意料理も並び賑やかな食卓となった」
なんてことはないストーリー。
家族が集まって他愛無い話をして食事をして。
誰もが見たことのあるような光景がずっと続く。
まるで親戚の家の集まりに自分も参加しているかのような錯覚になる。
生きているってこと、人生はきっとこうなんだろうな~
見ている者にとってはなんてことのない時間の積み重ね。当人たちは悩んだり人生の転機に当ったり、不満があったりしているのだけれど、周りからみたらきっと大したことじゃない。
もっと優しくしてあげたらいいのに、もっと一緒にいてあげたらいいのに、もっとこうしてあげたら・・・
そう思うけれど、他人の目だからそう思えるのだろう。
そして失ってその時に後悔する。どんなに精一杯していても後悔する。もっともっとしてあげられたのにと。
伊坂幸太郎さんの「終末のフール」の中に「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」という台詞があった。
ふとそれを思い出していた。
親はいつまでもいるものだと思っている。自分ももっと長生きするつもりでいる。
もしも明日どちらかがいなくなるのだとしたら、そうしたら今日はもっともっと優しくできるだろう。
そういう生き方をしたいと思いつつ・・そうできないで後悔するのが人間なんだから・・と優しい目で見ている映画だったような気がする。
家族っていいな~と思える、温かい優しい優しい映画です。
