カシオペア



「北海道の田舎町、かつて炭鉱で栄えた北都は今は人口も減り、シュン、ミッチョ、トシ、ユウちゃんの幼馴染四人子供の頃の夢だった遊園地カシオペアの丘は閉鎖寸前だった。

中学の頃の事故と自分達が産まれる前のしがらみから北都を逃げ出したシュンはその後音沙汰がなかったが、40歳を目前にして自分の命の期限を知りかつての友人にメールを送った」


前半が泣けました。

色々な要素がぎっしり詰っていて・・


自分がガンで、もう治る見込みがないと言われ、我が子の成長を見届けることが出来ないと知った時、想像するしか出来ないことだけれど、どんなに絶望的になることでしょうか。

シュンは、今まで故郷から逃げ、辛かった過去を捨て、そのせいでかけがえのない友情も失った。でも、人生の最期に自分を許すことができ、千太郎を許すことができ、かつての友情も取り戻し、家族に見守られて逝くことができた。幸せなのかもしれません。


重松作品では病気や障害も随分と取り上げています。

そして死も。


本や映画は読む時の環境や立場、そして過去の経験によって気持ちの入れ具合が変化するので、過去に読んでものすごく良かったものが時間が経って読むとそんなにヒットしない場合もありますし、反対に若いときピンとこなかったものが今はものすごく感情移入することもよくあります。

自分が間もなく死ぬということを受け入れる、この本作は・・


もちろん良かったです。

でも、又何年か経って読んだ時に、もっともっと染みるのではないかと思いました。