☆本プロからの移行☆


久しぶりに柴田さんの短編を読みました。
文庫落ちしたので早速。

「日常を生きるために、恋をまっとうするために、普通に壊れてしまうあたしたちをストレートに描く九編」《裏表紙》
毒々したものが割りに多かったように感じます。
どれも普通に生きる女性が主人公で、でもあるきっかけから「普通」を外れてしまう・・そんな短編集でした。

思い気分になる話が多い中、一番好きだったのは「化粧」です。

「専業主婦だった平凡な莢子が義母との同居から夫婦仲も悪くなり離婚に至る。

離婚後独身時代の特技を生かし老人ホームなどで年配の女性に化粧をするボランティアで生きがいを取り戻す。そんなある日元夫から義母に会ってくれと頼まれ会うことになる。」
すごくストンと入ってくる共感できるお話でした。しみじみとした読後感も良いですし。

「切り取られた笑顔」「トム・ソーヤの夏」「CHAIN LOVING」など、ラストでスパイスのかなり効いたものも好きでしたが、後味があまり良くないもので。

明るい陽射しの中サラリと読むと重くならずにいいかもしれないです。