ドクター・デスの遺産BLACK FILE/M8358-38 | myojiの日記~書くも恥ずかし

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昔ライター、今中古屋のおっさんが自分の好きなことを勝手に書いていくブログです。いい年こいてって思われれば本望です。

ネタバレ御免の勝手で偏った感想を基本敬称略で。

2020年公開。アマプラで視聴。中山七里の原作は既読。

シネマトゥデイによると、警視庁捜査一課の敏腕刑事である犬養隼人(綾野剛)は、バディである高千穂明日香(北川景子)と共に終末期患者が次々と不審死を遂げる事件を追う。捜査を進める中、依頼を受けては終末期患者に安楽死をさせる「ドクター・デス」と呼ばれる謎の医師がいることが判明。苦しませることなく、被害者たちの命を奪っていくドクター・デスの目的と正体を探る犬養と高千穂だったが、腎臓病に苦しむ犬養の娘・沙耶香が、ドクター・デスに自分の安楽死を依頼してしまう...というストーリー。

原作未読ならまあ豪華な2時間ドラマということでそれなりに楽しめたとは思うが、原作を読んだ身からすると、設定やキャラの改悪がひどすぎて...ドクター・デスは安楽死の是非を問うているはずなのに、あれではただのサイコパス、快楽殺人者。終盤の展開も娘と絡ませたらスリリングで面白いと思うセンスが自分には許せない。

原作では犬養は妻に逃げられたのに死別になっているし、しかもいい家庭人。男のウソを見抜けるという特殊能力は無しでただの破天荒刑事。あれじゃあ犬養隼人ではない。高千穂は北川景子のために用意された別キャラと思うしかない。


キャスティングはキャラはともかく、木村佳乃&柄本明の犯人コンビは◎。個人的には木村佳乃はイカレ役をさせたら現役トップクラス。綾野剛は犬養隼人としては悪い意味で微妙。北川景子はヒポクラテスの誓いでも思ったのだが、中山作品のヒロインとしてはこれまた悪い意味で強すぎる。岡田健史(水上恒司)は好演だし、前野朋哉はご苦労様。

というわけで、5点満点でせいぜい2点。原作未読でスペシャルドラマだったら甘めに2.2点。レビューサイトを見ていたら、原作未読で原作をディスるコメントもあったのだが、映画は嫌いでも原作は嫌いにならないでもらいたい。全く別物なので。