メリークリスマスto you!
人生で1番貧しくて寂しく、温かったクリスマスイブ・・それは・・
インドの病院で入院していた時のこと。29歳でした。
日本で一緒に暮らしていたボーイフレンドが、「僕は待っているから行ってくれば?」と言ってくれていたのを信じて、1人インドで瞑想やヨガを学ぶために滞在して数ヶ月。
ある日、私はフラれてしまったのです。(涙)
しかも、彼は新しい彼女と結婚のパーティをするのが12月24日だと言っていました。
もう私の帰るところはない。
その知らせを電話(昔はデリーの国際電話センターでアナログ)で聞いてから、
もう頭は朦朧としショックも含めて・・
その後A型肝炎になり熱と倦怠で立ち上がれなくなり即入院。
インドの片田舎で注射器もアルコールもまともにない病院の硬いベッドの上で
寒いクリスマスイブを迎えることになりました〜
(笑。今思えばなんて惨めなばかな私!)
インドの師匠は言い放ちましたね。
「怒りがお前の病気を生み出したんだよ」と。
(はいはい、そうですか!そんな言い方ないでしょ)って思いましたよ。
当時はね・・。笑
今は、その意味がよーくわかります!はい。(お陰で今はホント病気ゼロです)
北インドはキリスト教ではないため、クリスマスでも街は全く通常と変わらず
リシケシでは寒い朝を迎え、何事も起きません。
看護師のギータがやってきて、私の髪の毛を三つ編みにしながら私にこう言ってくれました。
「ルミの国ではクリスマスなのね? 私はあなたに贈り物をしたいの。でも私には赤ちゃんがいるし生活はとても貧しいから何も買えないんだけど・・
あなたにシータという名前をプレゼントするわ。私の名前はギータでしょ?この名前はバガバット・ギータというインドの古典叙事詩から父がつけた名前なの。
ルミには、ラーマヤーナに出てくるギータの姉妹、シータという王妃の名前をプレゼントするわ」
私は名前をいただくなんて初めての体験だったので、その気持ちに感激して胸がいっぱいになり「ありがとう!じゃあ、今日からシータって呼んでね」とハグしました。
(入院中は、給食システムがないため、家族が見舞うことがない私に、見知らぬ貧しいお母様が私を見かねて食べ物を口まで恵んでくれたり、色々と泣いてしまうことがたくさんありました。ことの顛末は「ーインド人賢者7つの教えーあなたが絶対持っている 幸せのマスターキー 」徳間書店 に書きました)
ギータは「じゃあ、退院するまでシータって呼ぶからね」と言って、私の点滴を外してから階下へ連れて行き
「今日は神様の番組があるからみんなでテレビを見ましょうよ!すっごく長い番組だからね」と言いました。
1階フロント脇では、入院患者がワイワイと集まって1台しかない白黒のテレビの周りに釘付けになっていました。
まるでウルトラマンのようなイケメンのクリシュナ神が悪と戦う場面
思わず吹き出しそうになりましたが、見ている人たちは必死に応援しています。
クリシュナ神の背中には、オーラの円盤があって、電光石火を放ちそれがグルグルと回っているのです。
時折、スピードが落ちたり早まったりするのです。
空から降りてくる悪には、釣り下がっている糸が見えて、まるで文化祭状態
私の肩にみんなが手をおいて「ジャパニ!一緒にクリシュナを応援してくれ」と言います
みんな、笑顔がいっぱいで、ギータは1歳の赤ちゃんを抱っこして、テレビに向かってやいのやいの言っている。昭和に味わったあの光景です。
私も両手を掲げて応援しました。
なんだか沢山涙が溢れて怒りや悲しみがクリシュナの戦いと共に浄化され、心がほわわんと温かなクリスマスを今でも思い出します。
そして、イヴになるとインドに感謝したくなるのです
コロナでインドも感染者が増えて大変ですが友人たちは逞しく元気そうです。
どうか1人でも多くの方々が温かい食事を提供され孤独にならずに愛に溢れて暮らせますように。。。。
日本の施設にいる子どもたちにも
サンタクロースがやって来ますように。
メリークリスマス