息子の国語の宿題に、香山リカさんの「10代のうちに考えておくこと」という文章が載っていました。
子供向けに分かりやすく書かれた認知療法についての文章です。
息子の宿題を見ながら、「子供のうちから認知の歪みを知って、ラクに幸せに生きてほしい」という香山さんの思いが伝わる文章だな、と思いました。
〜〜〜〜
実は、私は若い頃、香山リカさんがあまり好きではありませんでした。
テレビで見る香山さんは、なんとなく批判的で、過激な人という印象でした。
けれど、息子の宿題の文章を読んでみると「案外良い人かもしれないな」と思いました。
その人の一部を「なんかイヤだなぁ」と思ってしまうと、その人の全てを拒否したくなります。
けれど、他人である以上、100%分かり合える人もいないし、100%分かり合えない人もいないんですよね。
分かり合える濃度が違うだけ、です。
若い頃は、分かり合える点が多いと、その人を丸ごと受け入れ、分かり合える点が少ないと、その人をまるごと切り捨てしまっていました。
けれど、最近は、受け入れられない部分は受け入れず、受け入れたい部分だけ受け入れれば、その人を全拒否する必要はないんだと思うようになりました。
全拒否してしまうと、その人の良いところに気付けなくなってしまいますし、自分と違う価値観が学べなくなってしまいます。
また、逆に、その人と全てを分かり合えているつもりになると、違いに気づいた時に「裏切られた」と失望してしまいますしね。
ちなみに、その人を好きだと思うことも、嫌いだと思うことも、程度の差はあれ、その人にエネルギーを向かわせているという点では一緒です。
食べながら宿題やってるから、シミが…。