入れ歯はいつからあった？

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入れ歯はいつからあった？

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入れ歯の歴史は意外と古く、
紀元前にまで遡ります。

日本では平安時代に入れ歯が使われ始めました。
 

当時の入れ歯は木製で、硬く丈夫なツゲの木を
彫刻して作られていました。

そして、この木床義歯（木製の入れ歯）を作っていたのは、
なんと仏師（仏像を作る職人）でした。

彼らは大名や身分の高い人々の要望に応じて、
木製の入れ歯を制作していました。

仏師は木彫りの技術を持ち、仏像や能面の歯を彫刻していました。
 

自分自身の歯が欠けた際に、仕事場に落ちていた木の端で歯の形を作り、
 

欠けた箇所にはめ込んだことから、入れ歯の制作が始まったとされています

前歯の部分には動物の骨や象牙、人間の抜けた歯などを組み込んでいました。
 

この木製の入れ歯は、現代のものと比べても遜色ない作りとなっており、

技術が確立していたと考えられます。

仏師たちは口の中に手を入れて、手探りで形を作り、木を削って
入れ歯を完成させていたそうです。

ちなみに、アメリカでも、弾性ゴムが開発されるまでは、
入れ歯の土台には木製が広く使われていたそうです。


江戸時代の歯治療は、口中医や入れ歯師、祈祷師によって行われていました。
歯が痛むとき、神仏に祈ったり、鍼灸に頼ったりしていました。
 

また、口中医や入れ歯師は、各々の方法で患者の歯を抜いていました。
 

その方法は、弓と矢で抜いたり、釘抜き型の鉗や歯鋏で掴んだり、
鉄棒を歯に当てて石で叩いたりと、現代の感覚からは奇怪なものでした

入れ歯の制作は秘伝であり、技術は門外不出で他人に漏らしてはならなかったため、
免状を許可する証に弟子に秘伝書を筆写させていました

入れ歯師は庶民を相手に歯痛の治療、抜歯、入れ歯作りを生業にしていました。

彼らは、庶民の歯を診てくれる存在であり、仏師の技術を活かして江戸のお口を守っていました。

現代の入れ歯は、アクリルやレジンなどの素材が使われていますが、江戸時代の仏師たちが彫った木製の入れ歯は、当時の技術の高さに驚かされます。

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