1.

ある日、あるお家に

とっ~ても かわいい女の子が、生まれました。

女の子が、だんだん大きくなった ある日・・。

 

 

 2.

パパとママは

家具の工房へ出かけました。

 

 

 3.

中に入ると

プーンと、木の良い香り。

 

 

 4.

家具工房で パパとママは

女の子の為に、ローチェストを注文しました。

 

 

 5.

そして、ある日の午後

桜の木で作られた ローチェストが

女の子の家にやってきました。

 

 

6.

女の子は、ローチェストの取っ手につかまって 

初めての “ 立っち ” をしました。

伝い歩きも、ローチェストでした。

 

 

7.

女の子が大きくなるにつれて

引き出しの中には

色んなものが増えていきました。

ある時には、押し花や貝殻が・・・。

 

 

 8.

綺麗なハンカチや、大切なノートも

やっぱり、ローチェストの中でした。

 

 

 9.

チェストの上には、鏡が置かれました。

色んな本や、好きなものあれこれ。

 

 

 10.

一人立ちの朝も

桜のローチェストと一緒でした。

 

 

 11.

泣く時も

やっぱり 桜のチェストの前でした。

鏡に映る自分を見て 泣きやめてしまうのも

小さな頃から同じです。

 

 

 12.

ある日、鏡に二人の人影が映りました。

話題はどうやらローチェストのことらしい・・。


 

 

13.

二人は、いつかの家具工房へ

桜のローチェストを運んできました。

 

 

 14.

「 元気そうだね!」

おじさんは 久し振りに

すっかり大きくなった女の子と

使い込まれたローチェストに逢いました。

「 痛みを直してあげようね。」

それから

「 お揃いのワードローブを造ってあげようね!」

 

 


15.

こうして、女の子は嫁いで行きます。

ローチェストいっぱいの思い出と
ワードローブいっぱいの希望を胸に・・・。